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とある神様会議
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『いやぁ、あの悪魔にこの世界に行きたいと言われたときはこの世界をつぶしたいのかと聞いてしまったよ。』
『そうだなぁ。だが、まさかあの娘と友達になりたいっていうだけであんなにも頑張るとはなぁ。』
『だって、そのために、自分は善人ですと示さなければならないんだろ?』
『そうだよなぁ、今時はそう証明するために人の世で百の良いことをして、その上、神様の3分の2に認めてもらわなければならないんだろ?』
『そうそう!しかも、悪魔だから良いことのカウントも、悪いことを故意じゃなくてもしてしまったら、減るんだよね?』
『うむうむ。そうだろうな。その上、悪魔だから、神様全員一致でなくてはならない。』
『そっかー。僕その時僕神様になっていなかったのかー。』
『しかし、それならその悪魔もなかなかにすごいのう。』
ここは、この世でもなくあの世でもないところ。
神様たちの会議が行われている。
今回は、以前クライに力を与えた神様も出席しているようだ。
議題は悪魔がもたらす影響について。
また違う神様が話し出す。
『でも、これで分かりましたね。優しい悪魔をこちらで選出すれば連れて行ったらいい影響になると。』
『そうだな。結果的に、あの悪魔が影響させたあのクライという娘が影響を大きくしたからな。
しかも、良い方へ。』
『でも、そこまでいくと問題が出てきますねえ。』
『そうだね。強い影響力はそんなにあったら困るしね。』
『まぁ、その問題は棚上げにしよう。』
『うわっ。出てきた。責任放棄発言。』
『で、最終的にあの夫婦は上り詰めてしまったな。』
『そうですね。まさかあそこまでいくとは思っていませんでした。』
『さすがに、一国の王様と王妃になるだなんて。』
『とっても小さな国ですが、それでも!ですよね。ハァ』
『しかもなりたくなかったのに周りに仕立てられるっていうのがまた...』
『面白い...ですよね。』
『命を守ること以外に悪魔キャロルの力を使っていなかったのにね。』
『そうだよ!僕はあのサクが赤い糸の人っていうのも問題があると思うね。』
『確かにな。武力でこそクライという小娘には敵わなかったけど、知力では負け知らずになっていたしな。』
『それに、クライに勝てなかっただけでミーヌというお姉さんとは互角って聞いたよ?』
『国で最強のナンバーワンツー占めてたらダメでしょ。その夫婦。』
『今回は不慮の事故だ。』
『あの妻にあの夫はこれからはなしだ。しっかり見極めるぞ。』
『そうだねぇ。それにしてもなんであんなにも愛されてたんだろう?』
『そういえば...なんでだろうな?』
『やっぱり、自由な人って好まれるのかなぁ?』
『あり得るね。』
『まぁ、僕はあの夫婦好きだったけど。』
『私もです。あの二面性もたまりませんでした。』
『そうね。あの性格はとっても素敵だったと思うわ。』
『あの荒々しい口調は誰かを怖がらせるかもしれない。でも、口を開けば「サクのため」の連発でしたものね。』
『逆にすごいよ。「サクのため」にあんなにもできるだなんて。』
『そうだよな。クライとかいう方の前世の世界の人間はいくら恋人でもきっと自分がケガしそうになったらすぐに逃げるぞ。』
『その点クライはすごいよね。』
案外緩い雰囲気でのびのびと進んでゆく神様会議。
世界の命運は彼らに任せられているのです。
『そうだなぁ。だが、まさかあの娘と友達になりたいっていうだけであんなにも頑張るとはなぁ。』
『だって、そのために、自分は善人ですと示さなければならないんだろ?』
『そうだよなぁ、今時はそう証明するために人の世で百の良いことをして、その上、神様の3分の2に認めてもらわなければならないんだろ?』
『そうそう!しかも、悪魔だから良いことのカウントも、悪いことを故意じゃなくてもしてしまったら、減るんだよね?』
『うむうむ。そうだろうな。その上、悪魔だから、神様全員一致でなくてはならない。』
『そっかー。僕その時僕神様になっていなかったのかー。』
『しかし、それならその悪魔もなかなかにすごいのう。』
ここは、この世でもなくあの世でもないところ。
神様たちの会議が行われている。
今回は、以前クライに力を与えた神様も出席しているようだ。
議題は悪魔がもたらす影響について。
また違う神様が話し出す。
『でも、これで分かりましたね。優しい悪魔をこちらで選出すれば連れて行ったらいい影響になると。』
『そうだな。結果的に、あの悪魔が影響させたあのクライという娘が影響を大きくしたからな。
しかも、良い方へ。』
『でも、そこまでいくと問題が出てきますねえ。』
『そうだね。強い影響力はそんなにあったら困るしね。』
『まぁ、その問題は棚上げにしよう。』
『うわっ。出てきた。責任放棄発言。』
『で、最終的にあの夫婦は上り詰めてしまったな。』
『そうですね。まさかあそこまでいくとは思っていませんでした。』
『さすがに、一国の王様と王妃になるだなんて。』
『とっても小さな国ですが、それでも!ですよね。ハァ』
『しかもなりたくなかったのに周りに仕立てられるっていうのがまた...』
『面白い...ですよね。』
『命を守ること以外に悪魔キャロルの力を使っていなかったのにね。』
『そうだよ!僕はあのサクが赤い糸の人っていうのも問題があると思うね。』
『確かにな。武力でこそクライという小娘には敵わなかったけど、知力では負け知らずになっていたしな。』
『それに、クライに勝てなかっただけでミーヌというお姉さんとは互角って聞いたよ?』
『国で最強のナンバーワンツー占めてたらダメでしょ。その夫婦。』
『今回は不慮の事故だ。』
『あの妻にあの夫はこれからはなしだ。しっかり見極めるぞ。』
『そうだねぇ。それにしてもなんであんなにも愛されてたんだろう?』
『そういえば...なんでだろうな?』
『やっぱり、自由な人って好まれるのかなぁ?』
『あり得るね。』
『まぁ、僕はあの夫婦好きだったけど。』
『私もです。あの二面性もたまりませんでした。』
『そうね。あの性格はとっても素敵だったと思うわ。』
『あの荒々しい口調は誰かを怖がらせるかもしれない。でも、口を開けば「サクのため」の連発でしたものね。』
『逆にすごいよ。「サクのため」にあんなにもできるだなんて。』
『そうだよな。クライとかいう方の前世の世界の人間はいくら恋人でもきっと自分がケガしそうになったらすぐに逃げるぞ。』
『その点クライはすごいよね。』
案外緩い雰囲気でのびのびと進んでゆく神様会議。
世界の命運は彼らに任せられているのです。
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