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家族の紹介
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おはよう。みんな。
私、これから初めてのお茶会に行くの。
ものすごく緊張するな~。
今は、一緒に行く家族全員と馬車に乗っているところ。
「いざ、尋常に勝負。」
「いや待って。どうして勝負するのさ。」
「そうだ。ものすごく楽しい...とは言えないが、一応楽しみに行くんだぞ?」
「いいえ、ミラお兄様。そこは言い切ってください。」
「そ、そうか...」
若葉のような緑色の長髪を後ろに流し、雪のようで朧げな真っ白の瞳を伏せて肩を落としている。
この方が私のお兄様の一人、ミラお兄様。
「クォルお兄様。お茶会はマウントを取りに行くものなのでしょう?」
「いや、違うから...ハァ」
この麗しく洗練とした雰囲気をまとっておられるのはクォルお兄様。
私と同じ瞳の色なの!ピンク色!それに、生い茂る真緑の葉のような色の髪をみつあみにして後ろに流している。
ピンク色の瞳と相まって神秘性を感じさせられる。
ちなみに私は、金髪なのよ。隔世遺伝みたいなの。おばあ様と私はまったく同じ色合いなのよ!!
いいでしょ!?
まあ、私の話は置いておいて。
二人は双子なの。
兄がクォルお兄様。弟がミラお兄様。
「クライ?お話をあくまで《楽しく》だよ!そうじゃないと...」
ん?キルお兄様が笑いながらこちらを見ているわね?
少しこわいな。
名前も不吉だよね。両親はどんな気持ちで名付けたのか。
とか言いながら、
こちらに英語はないから違う意味で付けたのだろうけど。
この少し怖いお兄様はキルお兄様。
綺麗な短髪でふんわりとした黒髪にピンクの瞳なんだよね。
見た目はものすごく顔の造形が整っていて、天使みたいなのに、こんなにも怖いのはなぜだろう?
まぁ、いつもは優しいんだけど。ほら、こんな時とか怖いでしょ?
「そうよ!せっかくだから楽しみましょう?」
髪色がピンク色にピンクの目。一見して乙女ゲームの主人公。雰囲気はふわふわだ。
「アンナお姉様?お茶会はマウントを取るものではなかったのですか?」
アンナお姉様だ。見た目に反して少し強かなところがある。
周りの兄弟たちにジトっとした目を向けられている。
「また、アンナは~。何を末っ子に教え込んでくれてるんだい?」
「え、え、えーと。えへへ。えへ。...」
「そうだよ。お手本にならなくちゃ!」
そういうキルお兄様は笑顔がブラックだ。
「クォルお兄様もそんなに怒らない。ミラお兄様から察するに完全にそうでないというわけでもないのですよね?」
「ま、まぁそうなんだけど!」
「クライ?さっきの話は忘れてくれ。」
ミラお兄様が悔しそうに口を出した。
「お兄様方?その末っ子の前で恥ずかしいですわ。騒がしい。」
ミーヌお姉様。こんな言葉遣いで少しきつい子だろうかと思われるかもしれない。
だが...
「ミーヌお姉様?それって私のために言ってくれたのですか?」
と私は純粋な瞳を向ける。
段々ミーヌお姉様の顔が赤く染まっていく。
「べ、べつにそういうわけでは...ふんっ!」
黒髪に赤い目。他の貴族から悪魔の先祖返りだと裏で囁かれていることは知っている。
「やっぱりかわいいですねえ。うちのミーヌお姉様は。」
「だね。この家一番とでもいえる。」
「それが阿保どものせいで。」
「本当に、どうしてくれるんだ。」
「ミーヌがお嫁に行くときは、両親への挨拶よりも兄妹への挨拶の方が大変になるわね。」
兄妹みんなで秘密会議をする。
クォルお兄様とミラお兄様が言っていたのは、裏で囁かれて畏怖されてきたことでこんなにもひねくれてしまったということだ。
みんなでうんうんと頷いていると、お父様とお母様が会話に入ってきた。
「私たちもそう簡単にあげないよ?君たちには多少ばかり劣るかもしれないがね。」
「わたくしも簡単にあげるつもりはないわ。たとえ運命に定められた人間であっても。」
ここで紹介しておこう。私の父、アドルと母、スレイ。
性は、サルバロナ。
父は黒髪の短髪に真っ白な目で、厳しそうな顔をしている。
実質厳しい。だが、家族を大切に思ってくれているのは知っている。
期待もしているのだ。
そして、母のスレイ。
若葉色のサラサラのロングにピンクの瞳。
ちなみに、アンナお姉様の髪はここから突然変異したらしい。
どうなってんだとは思うけれどもDNA鑑定で父と母とも親子だということは確認できたのでそう表すしかない。
そして、このお母様は何事にもぶっとんでいる。
さすがこの六人兄弟を産んで育てることはある。
まぁ、例えば、あぁ、家に食べるものがない!
よし、狩りに行こう!
って言う人物なんだよね。
あ、そうだ。お母様は元A級冒険者だったためそれなりに強いのである。
あれ?おかしいな。お母様は子爵令嬢だったはずなのに。
っていう考え方はもうすてた!
この母に関して考えても無駄だ!
そして、私たち兄妹の生まれた順番は!
上から順に、クォル、ミラ、アンナ、キル、ミーヌ、クライという名の私だ。
そういうところで今の家族の紹介は終えた。
お茶会に着いたみたい!
楽しみね!
私、これから初めてのお茶会に行くの。
ものすごく緊張するな~。
今は、一緒に行く家族全員と馬車に乗っているところ。
「いざ、尋常に勝負。」
「いや待って。どうして勝負するのさ。」
「そうだ。ものすごく楽しい...とは言えないが、一応楽しみに行くんだぞ?」
「いいえ、ミラお兄様。そこは言い切ってください。」
「そ、そうか...」
若葉のような緑色の長髪を後ろに流し、雪のようで朧げな真っ白の瞳を伏せて肩を落としている。
この方が私のお兄様の一人、ミラお兄様。
「クォルお兄様。お茶会はマウントを取りに行くものなのでしょう?」
「いや、違うから...ハァ」
この麗しく洗練とした雰囲気をまとっておられるのはクォルお兄様。
私と同じ瞳の色なの!ピンク色!それに、生い茂る真緑の葉のような色の髪をみつあみにして後ろに流している。
ピンク色の瞳と相まって神秘性を感じさせられる。
ちなみに私は、金髪なのよ。隔世遺伝みたいなの。おばあ様と私はまったく同じ色合いなのよ!!
いいでしょ!?
まあ、私の話は置いておいて。
二人は双子なの。
兄がクォルお兄様。弟がミラお兄様。
「クライ?お話をあくまで《楽しく》だよ!そうじゃないと...」
ん?キルお兄様が笑いながらこちらを見ているわね?
少しこわいな。
名前も不吉だよね。両親はどんな気持ちで名付けたのか。
とか言いながら、
こちらに英語はないから違う意味で付けたのだろうけど。
この少し怖いお兄様はキルお兄様。
綺麗な短髪でふんわりとした黒髪にピンクの瞳なんだよね。
見た目はものすごく顔の造形が整っていて、天使みたいなのに、こんなにも怖いのはなぜだろう?
まぁ、いつもは優しいんだけど。ほら、こんな時とか怖いでしょ?
「そうよ!せっかくだから楽しみましょう?」
髪色がピンク色にピンクの目。一見して乙女ゲームの主人公。雰囲気はふわふわだ。
「アンナお姉様?お茶会はマウントを取るものではなかったのですか?」
アンナお姉様だ。見た目に反して少し強かなところがある。
周りの兄弟たちにジトっとした目を向けられている。
「また、アンナは~。何を末っ子に教え込んでくれてるんだい?」
「え、え、えーと。えへへ。えへ。...」
「そうだよ。お手本にならなくちゃ!」
そういうキルお兄様は笑顔がブラックだ。
「クォルお兄様もそんなに怒らない。ミラお兄様から察するに完全にそうでないというわけでもないのですよね?」
「ま、まぁそうなんだけど!」
「クライ?さっきの話は忘れてくれ。」
ミラお兄様が悔しそうに口を出した。
「お兄様方?その末っ子の前で恥ずかしいですわ。騒がしい。」
ミーヌお姉様。こんな言葉遣いで少しきつい子だろうかと思われるかもしれない。
だが...
「ミーヌお姉様?それって私のために言ってくれたのですか?」
と私は純粋な瞳を向ける。
段々ミーヌお姉様の顔が赤く染まっていく。
「べ、べつにそういうわけでは...ふんっ!」
黒髪に赤い目。他の貴族から悪魔の先祖返りだと裏で囁かれていることは知っている。
「やっぱりかわいいですねえ。うちのミーヌお姉様は。」
「だね。この家一番とでもいえる。」
「それが阿保どものせいで。」
「本当に、どうしてくれるんだ。」
「ミーヌがお嫁に行くときは、両親への挨拶よりも兄妹への挨拶の方が大変になるわね。」
兄妹みんなで秘密会議をする。
クォルお兄様とミラお兄様が言っていたのは、裏で囁かれて畏怖されてきたことでこんなにもひねくれてしまったということだ。
みんなでうんうんと頷いていると、お父様とお母様が会話に入ってきた。
「私たちもそう簡単にあげないよ?君たちには多少ばかり劣るかもしれないがね。」
「わたくしも簡単にあげるつもりはないわ。たとえ運命に定められた人間であっても。」
ここで紹介しておこう。私の父、アドルと母、スレイ。
性は、サルバロナ。
父は黒髪の短髪に真っ白な目で、厳しそうな顔をしている。
実質厳しい。だが、家族を大切に思ってくれているのは知っている。
期待もしているのだ。
そして、母のスレイ。
若葉色のサラサラのロングにピンクの瞳。
ちなみに、アンナお姉様の髪はここから突然変異したらしい。
どうなってんだとは思うけれどもDNA鑑定で父と母とも親子だということは確認できたのでそう表すしかない。
そして、このお母様は何事にもぶっとんでいる。
さすがこの六人兄弟を産んで育てることはある。
まぁ、例えば、あぁ、家に食べるものがない!
よし、狩りに行こう!
って言う人物なんだよね。
あ、そうだ。お母様は元A級冒険者だったためそれなりに強いのである。
あれ?おかしいな。お母様は子爵令嬢だったはずなのに。
っていう考え方はもうすてた!
この母に関して考えても無駄だ!
そして、私たち兄妹の生まれた順番は!
上から順に、クォル、ミラ、アンナ、キル、ミーヌ、クライという名の私だ。
そういうところで今の家族の紹介は終えた。
お茶会に着いたみたい!
楽しみね!
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