ツンデレは、今時モテません!?

karu

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味方はいないの!?(佐倉美麗side)

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なるほど、彼は日熊という苗字らしい。
手を振って応えているし。

それにしてもアイドルか何かかな?

ものすごい人気だな。
こんなにファンがいるのに、逆にあの男子生徒の正体に気付かなくて申し訳ない。

でも、同類がここには約一名まだいたらしい。

「あれ、何なの?」

ともかだ。
様子を見て彼女も初めて見たということがわかる。

あの男子のことを聞かなければと思い
「そうね。私も初めて見る。」
私も頷きで返し、説明を待つ。

すると、りなとせなは分かっているらしい。
「あぁ。あれは自称イケメン四天王だよ。まぁ、みれいとともかは知らないだろうなと思ってたけど...」
せなは道を堂々と歩いてくる男子四人組を眺めながら、私とともかに説明してくれた。

すると、りなは苦笑いで訂正する。
「自称って言ってやるな。
彼らは、一応イケメン四天王という名前で高校一年の時から女生徒に呼ばれてるぞ。
だから、自称じゃない。
あの時はこんなにもファンはいなかったけどな。
高校三年になって彼らの格好良さが後輩に響いたってところだな。

生徒会として、ああいう大きな人の流れは把握しないわけにもいかない。
もめごともよく起こるしな。」

りなは神妙な顔をしながら話す。
よほどひどい目にあわされたのだろう。

そして、どうもあの男子とは同級生だったみたいだ。

いや、ほんと、申し訳ない。
全然気づかなかった。

そして、もう少しあの男子の素性を知るために色々知っているであろうせなに向かって質問をする。
「ねぇ?あの人たちってどんな人たちなの?」

せなはびっくりしたように目を見開く。
「え!?みれいが男子について興味を持つなんて珍しい!」

私は口笛でも吹こうと思って横を向く。
「そう?人に興味を抱くのは結構あると思うのだけど?」

不思議そうな顔をしているのは合計三人である。
「でも、なかなかないよね。」と、ともか。

「そうだな。珍しい。」と、りな。

「あっ、わかった!誰か気になってる子がいるんだ!」と、せな。

うん。と、せな。せな?.........せな!?

慌てて私は弁解する。

「ちょ、ちょっと?なにか勘違いしてない?」
早口になってしまったことで焦りが顔に出てしまったのか。

ばれたようだ。

「白状しなさい!みれい!」せなが責める顔で、私に詰め寄る。

「いや、なんでも、「時既に遅しだ。こうなったせなは止められない。」
言い返そうとしたところでりなに遮られる。

最後の助け舟だと思い、ともかの方を向く。

...待っていたのは『白状しなさい』と顔に書いてあるともかの笑顔だった。
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