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もうちょっとカッコいい必殺技が良かったなぁ〜。緊急事態だったし、仕方ないか。え?本当はどんなのが良かったかって?『必殺・マグロの一本釣り!』

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「中火くらいか? 魔王様が活きのいい人間を献上して下さるとはありがたい!」

ダグラスは楽しそうにイキイキとコックたちと料理をしていた。

「ダ、ダグラス様! この人間は食料では……」

「食料以外に使われる人間などおるものか! さっきから何度言わせればわかる!」

「しかしッ!」

「くどい!」

「ラウル、言ってやれ! 負けんなッ!やっちまえ! ワタシは食われるより食う側の方だとな!」

ラウルはどうにかダグラスを止めようとするが、聞く耳を持たない。

真白は真白で、野次を飛ばすが方向性が明らかにそれている。

「そうは言ってもここでは間違いなく食われる側だと思うのだけれど……」

ポツリとアレスが呟いた。

まったく、その通りだ。

てっきり怯え震えて縮こまってると思ったが杞憂だったようだ。

魔力覇気で気絶せぬ時点でわかりきってはいたんだがな……

「お嬢様、ある意味大物ですよね……将来が楽しみです……」

視線を明後日の方へ向けながら呟くリーナに大いに同意し、余は深く頷いた。

アレが本当に恐怖するものは何なのか見てみたいものよな。


「オイ! ラウルッ! コレ止めたら爪の先っちょだけかじらしてやるから、頑張って止めてくれ! ってかヤっちまえ! ヤルならダグラスの下半身の息子を蹴り上げろ!」

「爪の先っちょで誰が満足するもんか⁉︎  誰がダグラス様をヤルものか! キミはアホか⁉︎ そんなことしたら俺が殺されるって!」

「じゃあチチひと揉みだけ許してやるから!」

「そんなもん揉む価値もないよ! 代償の方がデカ過ぎるだろう⁉︎」

「ハァ? 誰がAカップだって? 誰が貧乳だって? まな板でも好きなやつは好きなんだよ⁉︎ バーカバーカ! ラウルのバーカ!」

「言ってないよ⁉︎  ねぇ?一体どんな耳してんの⁉︎  てか他の奴の好みなんざ知るか‼︎  おまえにバカと罵られる覚えはない!」


余たちは呆然と真白たちの口喧嘩を見ている。

「呑気なものよな……」

「自分の置かれた状況わかってるのかしら……?」

「やはりお医者様に診て頂いたほうが良さそうですね……」


真白の尻に火が移った。

「ギャァアァアアァーーーーー‼︎  焼けるうぅうぅーーーー‼︎ お、おのれぇ!」





「必殺、フィッシュバウンド!」
















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