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発展というのは、実に皮肉なものだ。

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タララランラララランララ~♪



あの有名なビフォア◯フターのメロディを脳内に流してみる。









なんということでしょう。

目の前に見えるのは、雑居ビルや高層マンションという文明の賜物ではありませんか。








……。


……………。












「うおい! 木造建築はどうした⁉︎ 発展しすぎだよ⁉︎ 村ドコいった⁉︎」

見たかった。

オークの木造建築……見たかった。

不器用に作られたオークの家が見たかった……。




ワタシ、第二弾のカルチャーショックキテます。




両手で後頭部を押さえて、ミュージカルの出演者のごとく全身でショックを表現した。


「お嬢様!暴れないで下さい、落としますよ!」

……『落ちますよ』じゃなくて『落としますよ』って言った?

き、気のせいだったと思いたい。

「はい、すみません」

恐怖を表に出さず素直に謝罪できるワタシ偉い。





そして、

オーク村? の前に着いて、リーナの背中から下ろしてもらった。




門という立派なものはなくて、警備みたいな奴が十人くらい立っている。

鎧で覆われていて、顔はわからないが体格は結構大きい。

お相撲さんの魔物バージョンってこんな感じかな?と思う。

オーク村だからオークが警備してんだろうな。



リーナとアレスは警備隊にカードを見せていた。

警備隊の一人が私に歩み寄り、鎧の頭を近づけてきた。

「身分証は?」

「ないよ?」

「……おまえ、ニンゲン?」

「うん」

「何でこんなとこいんの?」

「魔王に会いにきた」

「勇者?」

「いいや? 世界一か弱い女の子よウフ!」

とぶりっ子しながら上目遣いできゃるんとして答えた。


違うな、いまは世界一ぶりっ子上手い女の子だ。




「何コレ?」

と、鎧のお相撲さんが私を上から指差してリーナたちの方を見た。



おい、コレ呼ばわりすんなし。



「あぁ、連れよ」

「お嬢様、世界一か弱い女の子はそこまで神経図太くないです……」

「失礼なやっちゃなぁ、おいっ!」




本来、身分証がないと村には入れないらしいが、ワタシは「食料枠」で通れた。








人権無視かよ! 訴えてやる!


いつかな?














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