警視庁雑務部雑務総務課〜父の無実の罪を晴らすため就職しました〜

産屋敷 九十九

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File1 自覚無き殺人犯

第四話 雑務部雑務総務課、出動します!

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"服部和毅は能力者で、彼は人の身体を操る能力を得ている。
しかし、能力の発動条件として身体の自由を奪われるため、妻の殺害を終えるまでの間、ネットカフェで過ごすことになった、とね"


……なんか、課長、無理やり能力者を犯人に仕立て上げようとしてるような気がするのは俺の勘違い?


「課長、遂にボケがキタナ。病院で頭見てもらったらどうだ?#/$€%」


あ、よかった。椿先輩も同じようなこと考えてた。毒舌炸裂してるけど。


「失礼だね! 私は至って真剣だよ」

「まぁまぁ、課長のぶっ飛んだアホみたいな想像力のお陰で今までも能力者関連の事件も解決してきたじゃない」


え、これが通常運転なの?
あ、歩さんも頷いてる。


「ねぇ、褒めてんの? 貶してんの?」

ハァと疲れたように課長は溜め息をついた。

「で、第三者による犯行の可能性はないの?
加藤大輔と服部和毅が共通して連絡を取り合ってる相手とかいなかったワケ?
今時、交換殺人をネット上で計画するのも珍しくないでしょー?」

「今のところはいないね。ネットとかだったら範囲も広いし、まぁ、調査中ではあるようだが……」

「でも仮に課長が言った通りだとして、なんでもっと早く実行しなかったんでしょうか?
妻と離婚の件でこじらせる前や加藤に嫉妬を抱く前にそれを実行していれば、もっと上手く疑われずにやれたような気がしますが……」

静寂と一点に集中する視線。
既視感を覚えた。


え、またこの反応⁉︎


「顔に似合わずまたまともなこと言ったわねぇ」

「申し訳ないが、後輩。俺は、しばらくそのギャップに慣れるのに時間がかかりそうだ」

「後輩、もしや今回の真犯人、キミじゃないのか#/$€%」

「もしかして、正人くん。裏表の激しい殺人鬼だったりして」

「そろいもそろって、皆さん失礼ですね。俺だって公安の面接受けてるんですからそれくら───」




「「「「ブッ!(#/$€%)」」」」




あの、俺が公安受けたの、そんな可笑しいです?


俺はジト目で周りを見た。


ちょっと、課長まで腹抱えて笑わないでくださいよ!


「クククク……、じゃあ、休憩はここまでにして続きを話そうかな」

一体何の休憩ですか⁉︎ ってツッコミたいが、キリがないから言葉を呑み込んだ。

「超能力には先天性と後天性のものがあるって知ってるかい?」

「あっ、てことは服部は最近能力を得た可能性が?」

「かもしれないね」

 





課長は胸の前で手をパンと一度音を鳴らした。




「ってことで、今日はもう遅いからここまでにして、明日から皆んなには色々動いてもらうから宜しくね」













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