物置小屋

１人向け・慰め系

いつか傷が癒えたなら(箱庭-2)

こんばんは。…お邪魔します。
もしかして、また外の世界のことを考えていたの？
…辛いこと、思い出してた？
心配しなくても、僕はここにいるよ。
ずっと君と一緒にいる。勝手に消えたりしない。
約束するよ。君が望んでくれる限り、僕はこの箱庭に存在し続ける。
何があったのか、聞いてもいい？
現実を見る鏡？…成程、そういうことか。
また心無いことを言う連中がいたんだね。
相手が見てないと思って好き勝手言うなんて最低だ。
…疲れたでしょ？ゆっくり休んで。
一応聞くけど、現実に戻るつもりは…分かった、もう聞かない。
もうすぐ君がここに来てから1000日になる。
そのときはお祝いでもしようか。
人間は理由なんてなくてもお祝いしたいものだって、この箱庭にあった本で読んだ。
君は違うの？…そっか。なら、君が好きなものを用意するよ。
1000日経つ前にちゃんと聞くから、それまでに考えておいて。
それで、いつかここで作った思い出で君の心を満たせたら嬉しいな。
それじゃあ、僕は家に…ここにいてほしい？
分かった。君が眠るまでは離れない。
だから、安心して目を閉じて。
この箱庭でふたりきり、楽しい夢が見られますように。

時々見ているってことは、現実に戻ろうという意志があるのかもしれない。
ここから出る方法はすぐ教えられるけど、彼女はどうしたいんだろう。
…僕に全部理解できたらいいのに。
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おそらく久しぶりに箱庭シリーズにしました。