物置小屋

１人向け・イベント系

たったひとつの生きる指針(お墓参り)

…久しぶり。君が好きな花、持ってきたよ。
あの時期は冬で咲いてなかったから、今こうして渡せて嬉しいな。
そういえば…この間、君が行くのを楽しみにしていたお店がオープンしてたんだ。
だから、今日のお菓子はそこで用意したものなんだよ。
…なんてね。こんなふうに話して、君に声が届いていればいいんだけど…。
取り敢えず…俺はなんとかやってるよ。
君がまとめてくれていたレシピのお陰で料理もできるし、この前見つけたノートに書いてあったことも…。
ごめん、やっぱり上手く笑えない。
多分、まだ心が追いついてないんだ。
いきなり離れ離れになると思ってなかったから、未だに君からメールがくるんじゃないかって思ってしまう。
…かっこ悪いけど、本当はすごく寂しい。
君のところへ行きたいけど、もう少しだけ待ってて。
まだ分からないけど、今は君のノートに書いてあったことを優先する。
俺とやりたいこと10選の話、読んじゃったんだ。
1個ずつ達成したら報告しに来るよ。
…そろそろ行くね。近いうちに、また。

最初の『お菓子を沢山食べる』、は達成ってことでいいのかな。
海に植物園…ゲームセンターっていうのもあったな。
最後の頁は…『世界一幸せな花嫁さんになりたい』、か。
1番最後のひとつを叶えるなら、やっぱり君の隣に行きたいな。
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突然の別れに絶望している彼を綴ってみました。
…墓前で沢山話した言葉は、彼女に伝わるのでしょうか。