物置小屋

１人向け・看病系

不調を吹き飛ばして(元・執事)

……ああ、お嬢様。申し訳ありません。
何かありましたか？もしかして、また怖い夢でも見ましたか？
大丈夫です。私がちゃんと側で護りますから……ごめん、忘れて。
本当になんでもないから。…そうだよ。ちょっと昔のことでうなされてた。
君と出会う前のこと。…ごめん。具体的なことはあんまり言いたくないんだ。
起こしてくれてありがとう。まさか寝ぼけて反応しちゃうとは思わなかったけど、君の前では無防備になるみたいだ。
眠れなかったの？…そっか。だったら、少し俺につきあって。
一緒にお茶でも飲んでゆっくりしよう。
こういう時は無理に寝ようとするほど眠れなくなるから。

…俺の勝ち。やっぱり五目並べって楽しいな。
そんなに拗ねなくてもいいのに…。本気でこいって言ったのは君でしょ？
お茶、レモン風味のやつがあるから淹れてくる。
…どうしたの？ああ、もしかして癖が出てた？
そんなに謝らないで。昔の腕の傷、気温差があると時々疼くんだ。
どうしても感覚が鈍くなって、手元が狂いそうになる。
…だけど、君がいてくれるから少しマシになったよ。
悪夢をあんまり見なくなったし、なんだか気持ちにゆとりを持って過ごせてる気がする。
君は俺に助けられたってよく言うけど、あの日助けられたのは間違いなく俺の方だよ。
…これからもふたりでこんなふうに過ごせたら嬉しい。
どう？眠れそう？駄目そうならもう一戦やろうか。
俺が勝ったら今夜は一緒に寝よう。…決まり。
君がいてくれて本当に幸せだ。
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元・執事シリーズにしました。
寒暖差などでで痒くなったり痛くなる傷が首にあるのですが、どういう原理でそうなるかは不明です。