500 / 1,817
1人向け・慰め系
孤独なあなたの行き先は(優しい死神)
しおりを挟む
こんばんは。突然だけど、君の寿命はあと1時間で尽きます。
悔いのない時間を。それじゃあ、僕はこれで…わっ、いきなり何?
叶えたいこと?僕にできることならやるよ。
…ふうん?そんなことでいいの?
会いたい人がいるとか、そういうのはないの?
まあ、できることはやるって言っちゃったし…服はそのままでいいの?
なら、そのまま掴まってて。
…ついた。ここが海だよ。来たことがなかったの?
体に障るから、か。君の周りの人間たちはいい人だね。
違った?…ごめん。そういう事情まで考えてなかった。
それなら、家族に会ったのはもう何年も前が最後だったんだね。
その家族に会いたいっていう気持ちはなかったの?…ごめん。これもひどい質問だった。
心配するふりをしながら、お見舞いにさえ来ないなんて…。
どうかしたの?…怒った?僕が?
それが嬉しいって…ちょっとよく分からないな。
相手を憎むことなく、君が純粋な人だってことは分かったよ。
僕を見た人間は、だいたい怯えるか近寄るなって言ってくる。
だけど、君も僕を軽蔑しなかった。
ただひとりの人として接してくれるなんて、本当に優しい人だね。
…そろそろ時間だけど、他にやりたいことはある?
屋台?ああ、あれか。お金なら持っているから、好きなものを買えばいい。
それが君にとって最高の思い出になるなら手伝わせて。
…消えるその瞬間まで笑顔だったな。
今頃さっき買った髪飾りをつけて、あの屋台で買ったものを食べているのかもしれない。
…願わくば、無垢な彼女に幸福がおとずれますように。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
優しい死神の話にしてみました。
悔いのない時間を。それじゃあ、僕はこれで…わっ、いきなり何?
叶えたいこと?僕にできることならやるよ。
…ふうん?そんなことでいいの?
会いたい人がいるとか、そういうのはないの?
まあ、できることはやるって言っちゃったし…服はそのままでいいの?
なら、そのまま掴まってて。
…ついた。ここが海だよ。来たことがなかったの?
体に障るから、か。君の周りの人間たちはいい人だね。
違った?…ごめん。そういう事情まで考えてなかった。
それなら、家族に会ったのはもう何年も前が最後だったんだね。
その家族に会いたいっていう気持ちはなかったの?…ごめん。これもひどい質問だった。
心配するふりをしながら、お見舞いにさえ来ないなんて…。
どうかしたの?…怒った?僕が?
それが嬉しいって…ちょっとよく分からないな。
相手を憎むことなく、君が純粋な人だってことは分かったよ。
僕を見た人間は、だいたい怯えるか近寄るなって言ってくる。
だけど、君も僕を軽蔑しなかった。
ただひとりの人として接してくれるなんて、本当に優しい人だね。
…そろそろ時間だけど、他にやりたいことはある?
屋台?ああ、あれか。お金なら持っているから、好きなものを買えばいい。
それが君にとって最高の思い出になるなら手伝わせて。
…消えるその瞬間まで笑顔だったな。
今頃さっき買った髪飾りをつけて、あの屋台で買ったものを食べているのかもしれない。
…願わくば、無垢な彼女に幸福がおとずれますように。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
優しい死神の話にしてみました。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
【フリー台本】一人向け(ヤンデレもあるよ)
しゃどやま
恋愛
一人で読み上げることを想定した台本集です。五分以下のものが大半になっております。シチュエーションボイス/シチュボとして、声劇や朗読にお使いください。
別名義しゃってんで投稿していた声劇アプリ(ボイコネ!)が終了したので、お気に入りの台本や未発表台本を投稿させていただきます。どこかに「作・しゃどやま」と記載の上、個人・商用、収益化、ご自由にお使いください。朗読、声劇、動画などにご利用して頂いた場合は感想などからURLを教えていただければ嬉しいのでこっそり見に行きます。※転載(本文をコピーして貼ること)はご遠慮ください。





どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
子育てが落ち着いた20年目の結婚記念日……「離縁よ!離縁!」私は屋敷を飛び出しました。
さくしゃ
恋愛
アーリントン王国の片隅にあるバーンズ男爵領では、6人の子育てが落ち着いた領主夫人のエミリアと領主のヴァーンズは20回目の結婚記念日を迎えていた。
忙しい子育てと政務にすれ違いの生活を送っていた二人は、久しぶりに二人だけで食事をすることに。
「はぁ……盛り上がりすぎて7人目なんて言われたらどうしよう……いいえ!いっそのことあと5人くらい!」
気合いを入れるエミリアは侍女の案内でヴァーンズが待つ食堂へ。しかし、
「信じられない!離縁よ!離縁!」
深夜2時、エミリアは怒りを露わに屋敷を飛び出していった。自室に「実家へ帰らせていただきます!」という書き置きを残して。
結婚20年目にして離婚の危機……果たしてその結末は!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる