物置小屋

黒蝶

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1人向け・慰め系

もふもふ(よく分からなくなってしまいました…)

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おかえりなさい。何か探しものですか?
時計…星空の色をした群青色のベルトの腕時計なら見ましたが、それのことでしょうか?
向こうのテーブルの上、メモ書きと一緒に置いてありましたよ。
見つかりましたか?それはよかった。
そんなに謝らないでください。あなたが悪いわけではないでしょうから。
ご飯は食べましたか?いけませんよ。せめてお茶漬けくらいは食べないと力が出ません。
大丈夫です。僕はここで待っているので、ゆっくり食べてきてください。


早かったですね。ちゃんと味わいましたか?あなたがそう言うなら信じましょう。
それから、人間が沢山いる場所で僕に話しかけない方がいいですよ。
奇異な目を向けられるのは面倒でしょう?
あなたが辛いのは分かります。沢山の苦しいことを抱えたまま、それを僕以外には話せずにいる…。
今日も辛いことがあったのでしょう?帰ってきた時点で表情が曇っていたのですぐ分かりました。
何があったか走りませんが、毎日お疲れ様です。
あなたがどこにいても苦しくなることも、それを我慢していることも知っています。
…僕にできるのは一緒にいることだけです。
そんなに強く抱きしめなくても、勝手にいなくなったりしません。
ぬいぐるみはひとりでに動けないでしょう?
寂しいなら沢山もふもふしてください。それであなたに少しでも癒やしをお届けできるなら、僕は幸せです。
お礼を言われるようなことなんて何もしていませんよ。今夜もゆっくりお休みください。

あなたはとても優しいから、護りたいと思うんです。
その心に平穏が訪れるか、いつかあなたに声が届かなくなるまで側にいます。
あなたが起きている間は死んでも言いませんが、僕はそう思っていますよ。
…死ぬ前にあなたに出会っていたら、俺も少しは違った考えを持てていたでしょうか。
などという本音は隠し通してみせます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
死霊が取り憑いたのは、ある人が持っているぬいぐるみでした。
話すのが楽しくてどこでも関係なく話しかけてしまう彼女と、ぬいぐるみを媒介とした彼のひとときを綴ってみました。
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