物置小屋

１人向け・看病系

嫌なことは忘れて(二側歩行)

おかえりなさい。…なんだかぐったりしてるわね。何かあったの？
そうね、たしかに今日は人通りが多かったわ。もしかして、それで苦手な音に遭遇したとか？
あたしのことは気にしなくていいから、取り敢えず部屋でゆっくり休んでらっしゃい。
あたしも一緒に買い物に行ければよかったのに…本当にごめんなさい。
あなたが謝る必要なんてないから、一旦安静にしてて。…この材料、すき焼きでしょ？あたしが作っておくから。
ついでに、できたらちゃんと起こしに行くわ。…それじゃあ、おやすみなさい。

…入るわよ。具合はどう？さっきよりは顔色がいいみたいだけど…ちょっと失礼。
よかった、熱はないみたいね。…キスでもされると思った？
ごめんなさい、照れてるあなたが可愛くてつい。
まあ、いきなりあれだけ距離をつめたらそう思われても仕方ないわね。
もう嫌な音は聞こえないだろうから大丈夫よ。さあ、ご飯にしましょう。
ここで食べる？持ってくるわね。
それじゃあ、いただきます。…よかった、やっと笑ってくれた。
帰ってきたとき顔が死んでたから、余程きつかったんだろうと思ったんだ。
けど、俺にできるのは料理することと側にいることだけだから…。
別に張り切って作ったわけじゃない。ただ、たまたま冷蔵庫にあったものを多めに入れただけだ。
…なに？ああ、そういうことか。…ほら、こうしてほしかったんだろ？
口、ちゃんと開けないと食べられないぞ。
また照れてるのか。…本当に可愛いな。
あと、これ。寒そうにしてたから、肩掛けあった方がいいだろうと思って…。
そんなに喜んでもらえるとは思ってなかった。
けどまあ、楽しそうで安心した。
ゆっくり食べよう。…まあ、今食事をやめるならもう少し食べてほしいからまた食べさせることになるけど。
…なんてね。さあ？冗談か本当か…試してみる？
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久しぶりに二側歩行のカップルで綴ってみました。