物置小屋

１人向け・イベント系

拝啓、紅葉落ちる日に(手紙)

拝啓

最近少しずつ気温が下がり…なんてらしくない挨拶はおいておいて。
お元気ですか？僕は今、毎年ふたりで来ていた公園のベンチにいます。
もうここの葉はすっかり色づいて、見ているだけで心に沁みる。
隣に君がいたら、綺麗だねって笑うんだろうな。
それならもっとこの景色にも色がついていただろうに。
今ここには寂しさしか残っていません。
今年も君の側にいられると、勝手に思っていました。
この手紙を出すつもりなんてないから、ここでだけ言います。
…小さな頃からずっと好きだった。
はじめは隣にいられるだけでいいと思っていたのに、初めて会ったとき、恥ずかしそうに挨拶してくれた君を思い出す。
優しい笑顔、柔らかい声、ふたりで過ごす時間…その全部がいい思い出です。
告白しに行くと相談を受けたとき、本当は僕を好きになってほしいと思ってしまった。
だけど、大切だからこそ幸せになってほしかったんだ。
これからもきっと愛してる。永遠に伝わらない想いだとしても、これが僕の答えです。
彼ならきっと君を幸せにしてくれるだろうから、君の幸せを誰よりも願ってる。
これからもいい友だちでいさせてください。


…出すつもりはないとはいえ、本当にかっこ悪いな。
できることなら僕が幸せにしたかった。永遠の片想い、か…ちょっと苦しいな。
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片想いの手紙を綴ってみました。