物置小屋

黒蝶

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1人向け・慰め系

凍てついたもの(箱庭-2)

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今日も沢山物語を書いたんだね。また僕に読ませてほしいな。
あ、そっちのモニターには近づかない方がいいよ。
まあ、君がどうしても見たいなら止めないけど…分かった、用意するね。

お待たせ。覚悟はできてる?分かった。それじゃあかけるよ。
…これが現実。君が入院してもう300日以上経ったけど、あの人たちはああして時々お見舞いに来てる。
君の言うとおり、本当にそう思うよ。今更何を言われても心に響かないし、現実で酷いことをされた傷は消えない。
そんなつもりじゃなかった、なんて…君の部屋にあったノートを見つけたみたいだよ。
やっぱり現実には…分かった。君がそれを望むなら、僕はただ叶えるだけ。
ここにいれば君の平穏と自由は約束されるし、もう二度と傷つけられない。
…手、震えてる。繋いててもいい?
大丈夫だよ。僕はあの人たちみたいに傷ついている君を無視したりしないから。
ここで一緒にいて、君がいつか現実に還っても護り続ける。
モニター、切るね。…向こうが気になるの?
あれは、君の力みたいなものだと思う。傷つけられすぎて、心が凍ってた時期があったでしょ?
勿論今も傷ついてるけど、それ以上の出来事が合った時に生まれたものだと思う。
君を傷つける存在から君を護る刃。…今は完全にこの箱庭を覆ってる。
大丈夫だよ。何かあったら僕も一緒に戦うし、ここには誰も入ってこられないから。
これ以上誰にも君のことを傷つけさせたりしない。
ここで一生過ごすにしても、ずっと側にいる。…僕が味方だってこと、忘れないでね。
そろそろご飯にしようか。嫌なことを忘れるくらい、美味しいものを用意するよ。
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現実は常に残酷なので、やはり箱庭に憧れてしまいます。
好きなものだけに囲まれて、誰にも傷つけられない世界…羨ましいなんて思うのは間違いでしょうか。
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