物置小屋

黒蝶

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拝啓、夏の終わりに(手紙)

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拝啓

改めて書くのもおかしいかもしれないけど、今年の夏も一緒に過ごしてくれてありがとう。
去年一緒に線香花火をした日から、君がいなくなってしまうんじゃないかって怖かったんだ。
あの灯りと一緒に消えてしまいたいって言って、冗談だって笑ってたけど…本当は分かってたんだ。
それが紛れもない本音だってこと。
僕たちにはどうしても苦しい日がある。
心が壊れそうで、どうしようもなくて…消えたくなる夜もあるよね。
そんななか必死に生きて、隣にいてくれたのが嬉しかった。本当にありがとう。
来年もまた同じように過ごせるといいな。
君はどうだった?今年の夏は楽しめましたか?
沢山書いたけど、僕は君のおかげでとても充実した日々を過ごせました。
それから、ようやく君を連れ出す準備が整いました。
この手紙を呼んだら恐ろしい場所を抜け出す支度をしておいてください。
去年約束したように僕が君を拐うよ。
そうすれば、君はもっと笑ってくれますか?
もう怖い思いをしなくてすむし、これからそこで生活していけるようにしておきました。
夏が終わってもずっと一緒にいたい。勿論君の返事を待ちます。
無理強いして傷つけたくないから。だけど、もし今の世界から逃げ出したいと考えているなら…理不尽な環境から一緒に逃げよう。
それでまたふたりで花火でもやりませんか?
君の心が散ってしまう前に恐ろしいもの全てから護ってみせる。
…いつもの公園、線香花火を持って待ってます。


花火、綺麗だな…。あ、いらっしゃい。
君もやる?…やっぱり楽しいね。
その荷物って、もしかして…。分かった、今夜逃げ出そう。
ここで花火を楽しむのは最後になるかもしれないけど、僕と行くことを選んでくれてありがとう。
すぐ荷物持ってくるからちょっとだけ待ってて。
…また夏になったら一緒に花火しようね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
よく分からなくなってしまいました…。
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