物置小屋

１人向け・慰め系

たったひとつの居場所(箱庭-2)

お疲れ様。作業、ひと段落した？それならよかった。
いくら現実とは違う世界とはいえ、少しは寝た方がいいよ。
もしかして眠れない？アロマオイルとか用意できたら眠れるかな？
…優しい？僕が？そう感じるのは、君自身が優しいからだよ。
現実世界でその優しさは誰にも届かなかったのかもしれないけど、僕からすれば君は優しいよ。
誰かのために一緒に怒って、悲しんで…それは誰でもできることじゃない。
人の感情なんてほとんど理解してないけど、君がいい人だってことは分かる。
僕とご飯を一緒に食べてくれたし、沢山物語を紡いで読ませてくれるし…それに、ふたりでいれば寂しくない。
質問？僕に答えられることなら。…どうして現実に帰れって言わないのか、か。
今の君に現実に戻れなんて言ったら、君を追いつめることになる。
消えたいくらい心がぼろぼろなのに、現実はすごく残酷で君を救ってくれなかった。
…だからここができたのに、出ていけなんて簡単に言えない。
どうかしたの？…肩をかす？こう？…いいよ。僕でよければいつでもこうするから。


…よかった、ちゃんと眠れてるみたい。
夢の中でも眠るなんて変かもしれないけど…睡眠をとることを忘れたら、いつか現実に戻りたくなったときに大変になる。
この世界にあまり変化がないのは、彼女が負った心の傷がそれだけ深かったから。
どうして彼女を支えたいだなんて思うんだろう。…不思議だな。
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箱庭-2を綴りました。