物置小屋

１人向け・看病系

サウンドオンリー(耳がいい恋人)

あともう少しで駅につくから、これつけててね。
…着いたよ。降りようか。
大丈夫？具合悪い？結構子どもが多かったからかな…。
誰かが悪いわけじゃない分、やりようがないね。
お茶飲める？少し休んでからどうするか決めよう。

…さっきよりは顔色が良くなったみたいでよかった。
手、引っ張ったら歩けそう？…まだ無理そうだね。
謝らないで。こうしちゃえばいいだけだから。
君はそのまま落ちないように掴まっててね。大丈夫。これでもちゃんと鍛えてるんだ。
ここ最近、ご飯ちゃんと食べてなかったんじゃない？…やっぱり。疲れてた？
俺が出張でいなくても、ご飯だけはちゃんと食べて。君が辛そうにしているのを見るのが1番辛いんだ。
こうして歩いていると、いつも君が迎えにきてくれてることを考える。
今日はたまたま隣の駅で待ち合わせたけど、雨の日でも待っててくれたでしょ？それがすごく嬉しかったんだ。
だから俺も、君の力になりたいって思った。
疲れているときに支えになってくれる君の優しさに、何か返したいと思っていたんだ。
声？それだけでいいの？
イヤーマフ越しでも届いてるなんて嬉しいな。
ちょっと変かもしれないけど…どんなに離れていても、君の声が聞こえる気がする。
たったひとりの大切な相手だからかな？あれ、もしかして照れてる？
今、ちょっと動揺したような気がしたんだけど…分かった、気のせいだってことにしておく。
帰ったら何しようか。…それいいね。夕飯は俺が作るから楽しみにしてて。
俺がやりたくてやるんだから止めないで。…気遣ってくれてありがとう。
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お互いの音だけ、というそのまんまなイメージで綴ってみました。