物置小屋

１人向け・看病系

気遣い愛(怪我をした恋人と)

まさかここまで降ってくるとは思わなかった。折りたたみ持ってなかったらコンビニで傘買わないと、走って変えるのは無理そうだな…。
あれ？もしかして…おーい。
やっぱり迎えに来て…え、大丈夫!?立てる？
歩けそう？…それなら俺の出番だね。
疲れてないし、迷惑だなんて思ってないからそんなに謝らないで。
ほら、こういうときは男子力発揮のチャンス…でしょ？しっかり掴まっててね。
振り落とさないように気をつけるけど、そんなに鍛えてないから自信がないんだ。
もう少しだけそのままでいて。すぐ家に着くから…。


…はい、到着。ありがとう。まさか駅まで迎えにきてくれてるとは思ってなかったから、すごく嬉しかった。
転んで動けなくなったことくらい気にしないで。
俺は君の心遣いが嬉しかったから。
すぐに道具を持ってくるから、そのまま動かないでね。
痛むのはこのあたり？…分かった、それじゃあ湿布はるよ…これでよし。
念の為、テーピングも巻いておこう。
一応固定しておいた方が、歩いたときにあんまり響かないだろうから。
ご飯も用意しててくれたんだ…。忙しいのに雨のなか迎えに来てくれてありがとう。
温めるのは俺がやるから、君はそのまま座ってくつろいでて。
ここまで用意してくれたんだし、それだけで充分だよ。
いいからそのまま待ってて。帰りが遅くなったのは俺だし、これくらいのことはやらせて。

君は本当にじっとしてるのが嫌なんだね。
お茶、用意してくれてありがとう。ご飯、これくらいでいい？…はいどうぞ。
それじゃあ、冷めないうちに…いただきます。
うん、やっぱり美味しい。君が頑張ってくれたからかな？
俺は仕上げだけだし…次こそ早く帰って、一緒にご飯作りたい。
今度こそ約束する。…ううん、させてほしい。
君は本当に優しいんだね。ありがとう。お言葉に甘えて、約束は次の休みに必ず果たす。
今夜はご飯を食べたら早めに休んだ方が…いや、やっぱり何か話をしよう。
ただ、ふたりとも冷えちゃったからお風呂にも入らないとね。
あ、丁度沸いたみたい。先に入っておいで。
その間に、俺はやることをすませておくから。
…よし、彼女が出てくるまでにデザートを作って片づけておこう。
喜んでもらえるといいな…。
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最近つまずいたり転びやすいな…ということで綴ってみました。