物置小屋

１人向け・慰め系

安らぎの庭(箱庭シリーズです)

あれ？こんばんは。今日もお疲れ様。…今夜も来ていたんだね。
最近少し回数が増えてるような気がするけど、何かあった？
俺は君がここにくるのが嫌なわけじゃなくて、ただ心配なんだ。
ここにいるときの君は、何か辛いことを抱えていることが多いから…。
そっか、理不尽に叱られて家を出てきちゃったんだ…それは辛かったね。
君なりに考えて動いたのに、ぶつぶつ文句ばかり言われたら誰だって嫌になるよね。
この程度のことで、なんて思わないよ。
世界中にナイフになる言葉は散らばっているけど、どれくらい傷つくかなんて人それぞれでしょ？
ある人にとってちょっと膝を擦りむいた程度の痛みしか伴わない言葉でも、ぐっさりと心臓に刺さって倒れてしまうくらい傷つく人だっていると思う。
…俺は、そのままの君がいいと思うんだ。無理矢理変えてもきっと今より辛くなるでしょ？
それに、誰かが傷つくことを知っている人だからこそ人に優しくできることもあると思うんだ。
特に君は、他の人たちに対してすごく優しいよね？俺に対してもそう。
いつもこんなふうにお弁当を作ってきてくれたり、体を気遣ってくれたり…。
それはきっと、君にしかない長所なんじゃないかな？
誰も気づかなかったとしても、俺は君が頑張っていることも周りに迷惑かけないようにって動いてることも知ってるから。
どうかしたの？…分かった、それじゃあしばらくこのまま抱きしめておく。
泣きたいときは泣いていいんだよ。
今日も君は頑張った。誰も見ていなくても、君はよく頑張りました。
…眠くなったら寝ていいからね。朝まではこうやって一緒にいるから。


…寝ちゃったか。やっぱりここは君が創造した虚構の世界だよ、なんて口が避けても言えない。
現実ってやっぱり怖いところなのかな？…俺が行けることは一生ないけど、現実の彼女を見ていればそんな気がする。
また廃墟で横になって休んでる。流石に毛布はきているたいだけど、それでも居場所がないっていうのは辛いよね。
もっと力になれればよかったんだけど…今はこうやって側にいるのでせいいっぱいだ。
…どうかここ以外で彼女にとって安らげる居場所ができますように。
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箱庭シリーズで綴ってみました。
嫌なことがあったとき、私には話せる相手がいません。正確には、誰に話していいのか分かりません。
だからなのか、こういった場所があればと思うと少し楽しく綴れます。