物置小屋

１人向け・慰め系

楽園の匣(箱庭シリーズです)

こんばんは。今日もお疲れ様。
すごく頑張ってたみたいだね。俺はここで見る君の姿しか見ていないけど、それでも分かるよ。
沢山汗をかいているし、泣くのを我慢しているのはなんとなく…どうしたの？どこか痛い？
そっか、それじゃあまた嫌なことがあったんだね。
それは疲れるね。大きな音に人混み、それに罵声…。
ここだとそういったものが一切ないから安心できるの？
ごめん、ちょっと気になったんだ。
星が見える場所でひとりになりたいならここじゃなくても色々あるのに、どうしてここがいいんだろうって…。
廃墟じゃなくても、落ち着く場所って人によって全然違うでしょ？
だから、ここが君にとって本当に落ち着く場所になっているのか不安だったんだ。
だけど、ここだけが自分でいられる場所だっていう言葉を聞いて安心した。
ここでちゃんと休めてるんだって思うと、俺はすごく嬉しいんだ。
…おいで。不安ならこうやって抱きしめるから。
もうちょっと？いいよ、君の気がすむまでこのままでいよう。
そうしていれば、自然と嫌なことも忘れられるかもしれないしね。
辛いなか、毎日頑張って本当にしんどい思いをしていると思う。
この場所でだけは君の気持ちを正直に吐き出して。
どんなことでも、簡単に気にするななんて言わずに最後まで話を聞くから。


…現実時間午前2時か。君は今日も大量に薬を飲んで眠ってる。
相変わらず廃墟で星を眺めるのが好きなんだね。
体を壊さないか本当に心配になるけど、俺にできるのはこうやって一緒にいることしかない。
…もし俺も現実に行けたら、もっと君のことを知ることができるようになるのかな。
ただ、君が創造したこの場所がなくならない限り俺はずっと味方でいるから。
…なんて、眠っている君には届かないだろうけどね。
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どんな場所だって、安心できればそれでいいのではないか…少なくとも、私はそう思っています。
たとえそれが他人から否定されるようなものであっても、心をずっと閉じたままでいるのは苦しいから。