物置小屋

１人向け・慰め系

心の羽根(敬語の恋人)

そろそろ帰らないと、きっと彼女が家で待ってる…あ。
ごめんなさい。大丈夫でしたか？
結構な勢いでぶつかったような気がしたんですが、怪我はありませんか？…それならよかったです。
なんだかふらふらしているような気が…もしかして、具合が悪いんですか？
構いませんよ。俺は別に、急ぎの用事があってこの道を通ったわけではありませんから。
俺でよければ話を聞かせてください。
…それでは、今日は相手の方に病人の都合には合わせられないと言われてしまったんですね。
居場所がなくなってしまうのは辛いですね…。
俺ですか？あなたといるのが楽しくなかったら、きっとこんなふうに話をしたりしません。
あなたでいいのではなく、あなたがいいんです。
あなたが話をしてくれるのが嬉しくて、ずっと心を閉ざしていたはずなのに一緒にいられるのが幸せなんです。
現実はとても冷たくて、心を壊されるような出来事も多い…。
そんななか、あなたは相手の心を殺すのではなく自らを見つめ直している。
そういうところを、心から尊敬しています。
勿論、恋人としてはもっと頼ってほしいところなんですが…。
さっき急いでいたのは、早くあなたに会いたかったからです。
俺にとってもあなたとふたりだけでいられる場所は安心できるもので、その時間ができるだけ長く続けばいいのにといつも思っています。
現実はやっぱり辛いことも多くて…それでも頑張ろうと思えるのは、あなたが俺を待っていてくれるから。
俺はただ、あなたからおかえりと言ってもらえるだけで嬉しいんです。
最近仕事でばたばたして、なかなか家に帰れない状況になって…本当にすみませんでした。
あの、抱きしめてもいいですか？あなたが泣き顔を見られたくなさそうにしているので…。
それから、俺がそうしたいから。
そんなに照れることでしたか？あなたは本当に可愛らしいですね。
具合が悪いなら、このまま家に帰りましょう。
辛い思いを抱えたままここまで来たのは、醤油がきれそうだったからでしょう？もう買っておきました。
俺が、優しい？…もしそうだとすれば、あなたの優しさがうつったのかもしれません。
ゆっくりでいいから、帰ったら話したいことだけ教えてくださいね。
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周りから理解を得られないというのは、意外と悲しいものがあります。
ただ、今更分かってほしいとも思えない…。
だから私は、今日もこうして理想と虚構まみれの様々な物語を綴っていこうと思うのかもしれません。