物置小屋

１人向け・慰め系

広がった世界(箱庭シリーズです)

こんなところにいるなんて、一体どうしたの？
何かお願い事？いいね、そういうの。俺もお願い事しようかな…。
廃墟以外で会うのって、なんだかちょっとだけ変な感じがする。
神様なんて信じなさそうだから、余計に意外だったんだ。
俺？いたらいいな、とは思ってる。
もしいたら、君を苦しめる理由を問いただす。それで、君が楽しく笑って過ごせるように沢山お願いするかな。
もしそんな存在がいたら、君はどんなことを話したい？
…そっか、そういうのもありかもしれないね。
世界を変えられるだけの力を手に入れたら、まずどんなことがしたい？
泣いている人を笑顔にするなんて、君らしい答えだね。
俺ならどうするかな。何を叶えようか…勿論、君のことは笑顔にするけどね。
あれ、もしかして照れてる？…可愛い。
そういうところ、いつも本当にいいなって思ってる。
…今日は何かいいことがあったの？理由は特にないけど、なんとなくそんな気がしたんだ。
いきなりそんな可愛い答えは禁止。…まあ、俺もこんな場所で会えると思ってなかったから嬉しいけど。
いつもの場所まで行く？今夜はきっと、月が綺麗だよ。


はい、到着。ここから見える景色、俺は好きだから。
ずっと見ていたくなるんだ。君も同じ？それならよかった。
何があったのか、言いたくないなら聞かない。
だから、ここで一緒に星を見よう。
眠くなったら寝ちゃって大丈夫だから、そのまま横になってて。
沢山歩いて疲れちゃったでしょ？
大丈夫だよ、朝までは側にいるから。


…まさか、箱庭が広くなるとは思わなかった。
てっきり壊れているものだとばかり思っていたのに、彼女はもうずっとここに閉じこもってしまうつもりなのかもしれない。
ここは現実じゃないよって、言わないといけないのに…どうすればいいんだろう。
もしも本当に神様がいるなら…俺という存在をあげるから、彼女を現実で幸せにして。
俺のことなんて忘れていいから、生きていてほしいんだ。
…なんて、勝手かな？
疲れてしまったなら、今夜もここでゆっくりおやすみ。
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遂に箱庭に新しい場所ができてしまいました。
それが吉と出るか凶と出るか、それはふたりが決めることだと思います。