物置小屋

１人向け・看病系

ガーディアン(リセッターシリーズです)

ただいま。...いないの？まさか、誰かきたってことは...よかった、いた。
なんだかぼうっとしてるみたいだけど、大丈夫？
強がって無理してない？本当は腕、痛むんでしょ、そのまま座って待ってて。
そんなに焦らなくても、あとのことは僕がやるから大丈夫だよ。
謝らないで。困ったときは助けあいってよく言うでしょ？
僕は、体調が悪い人や怪我をしている人に、ご飯は？なんて言わないから。
...君が前にいた場所では、普通だったの？
僕もそうだったから、なんとなく分かる。暴力とか放置とか、そういうのは経験があるんだ。
だけど、君はすごいね。そんななか料理を覚えて...僕なんかよりずっと立派だ。
別に落ちこんでなんかいない。ただ、こういう生活にあんまり慣れてないだけ。
誰かが待っている生活なんて、絶対に送れないと思っていたから。
こんなふうに料理を作ってくれたり、掃除をしてくれたり...ただいまを言う人がいるって不思議な感じがする。
ただ、君をあの場所から助け出せてよかった。
こうしてふたりでいられて楽しかった。
...今夜出港する船に乗って、君は逃げて。
僕の仲間が情報を手に入れてくれた。君のことを血眼になって探してる奴等がいるって。
ここでの生活はリスクを伴う。それに、君はあの家から逃げ出す為に僕に連絡をしてきたただの依頼人だ。
...もし見つかったら、またあの場所で理不尽な生活を送ることになる。その前に逃げた方がいい。
そういえば、これ...今日から君の身分を証明するものになるから、大切にしてね。
君は、僕みたいにならないで。...ううん、なんでもない。
それよりどうかした？聞きたいこと？どうしてか...考えたことなかった。
この仕事をはじめるのに、理由なんて必要なのかな。
ただ、強いて言うなら誰かを助けられる仕事に就きたかった。あとは、憧れている人の役に立ちたかったっていうのもあるかもしれない。
君との生活は今日で終わり。体力回復させておかないといけないから、早く休んでね。


...来た、あの船だ。大丈夫だから乗って。
追っ手は僕が死んでも止める。だから、リセットして新しい君を見つけて。
今度は自分を大切にできる環境に恵まれるといいね。
君の幸運を祈ってる。それじゃあ、さよなら。

よかった。船はなんとか出たし、これから来るのは全部で5人くらいだけ。
...こんばんは。僕じゃ相手不足かもしれないけど、これは大事な仕事なんだ。
だから、もっとこっちに来て。満足するまで遊んであげる。

お疲れ様、こいつら捕まえておいたよ。
依頼人は逃がしたよ。今ごろ船で、新しい身分でどう暮らすか考えているはず。
これが最適解、でしょ？少なくても、僕はそうだったと思ってる。
出会った頃より怪我もよくなってたし、元気で暮らしてくれるといいんだけど...。
それにしても、最近は暴力で駆け込んでくる人が増えたような気がする。
...別に分からなくてもいいんだけど、僕の噂、どこで流れてるんだと思う？
依頼が増えすぎないかちょっと心配なんだ。
そう、だね。そうならないことを願う。いつもアドバイスありがとう。
これくらいの怪我なら平気だよ。また何かあったら声をかけてね...リーダー。
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リセッター、ようやく『リーダー』の存在をぼかして出すことができました。
『便利屋』『情報屋』...あのふたりもぎりぎりぼかして登場させられたと思います。