物置小屋

１人向け・other

そういうあなたが好き(不器用な彼)

あれ、寝てなかったの？もう結構遅い時間なのに...。
もしかしてまだひきずってるの？夕飯のときのこと。
料理を失敗することなんて、誰にでもあることでしょ？
はじめから上手くできる人もいるのかもしれないけど、大半の人が失敗してそこから成功するものだと思う。
俺だって、最初から料理上手だった訳じゃないし...。
あれはあれで、俺は嫌いじゃない。
少し焦げていようが、君が必死に作ってくれたものならそれだけでありがたい。
...眠れないなら、紅茶でも飲む？ハーブティー、あんまり好きじゃないでしょ？
眠れないときに好きじゃないものを飲み食いしても、きっと全然楽しくないから。

...はい、どうぞ。
そんなことない。俺だって失敗するときは失敗する。...今だってそう。
ほら、こっちは淹れるの失敗した。こんなに濃くするつもりじゃなかったのに...。
それに、もっと気の利いたことを言えればいいのに、こんなありきたりなことしか言えてないし...。
別に優しくなんてない。事実を言ってるだけなんだから。
相手のいいところを見つけるのが早いのが君のいいところ、だと思う。
本人がどう思うかはさておき、君は素直なところがあるし...できなかったことを数えるより、できたことを数えてほしい。
それから、勝手に気にして勝手に落ちこまないこと。
落ちこむときは俺にも話して。
ひとりで考えて解決できなさそうなことなら、ふたりで考えて答えを探してみればいい。
全部をひとりで抱えこもうとしなくてもいいんじゃないの？
...俺がもっと優しかったらよかったのに。
なんでもない。もう眠れそう？
寝たくないの？それじゃあ起きていてもいいんじゃない？
眠いなら無理矢理起こしておくのは悪いと思っただけ。
ただ、その...一緒にいてほしいならここにいる。
邪魔なら部屋に行くから...分かった、行かないからそんなに強く握らないで。
言葉にして伝えるのって、やっぱり難しい。
だから、君のそういう素直なところが好きなんだと思う。
ああ、もう...こんなこと言うつもりじゃなかったのに、本当にかっこ悪い。
どうしてそんなに笑ってるの？...まあいいけど。
君が笑ってくれるならなんでもいい。
それじゃあ適当にお菓子も用意するから、そのまま座ってて。
別にいいよ。...君の笑顔は、いつでも俺を明るくしてくれるから。
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綴っているうちに方向が分からなくなってしまいました...。