物置小屋

１人向け・看病系

眠れない夜に(ちょっと変わった彼)

どうかしたの？まだ2時半だけど...眠れなくなっちゃった？
そっか、怖い夢を見たんだ...。お茶でも飲む？
僕のことは気にしなくていいから、取り敢えずリビング行こう。

...キャラメルラテと紅茶、どっちがいい？あ、あとほうじ茶とほうじ茶ラテがあるよ。
ごめん。ほうじ茶系統のものが好きだから、そういうのばっかり冷蔵庫に入ってるような気がする。
あ、ちょっと笑った。よかった、さっきから無口だからどうしようって思ってたんだ。
迷惑なんじゃないかとか、起こして申し訳ないとか、そういうこと考えてたでしょ？
...やっぱり。君はいつも人のことを優先して考えているから、もしかするとそうなんじゃないかって思ったんだ。
いつからちゃんと寝てないの？...いつも音をたてないように気をつけながら別の部屋へ行ってたの、知ってたよ。
毎日って訳じゃないけど、見掛けたときに声をかけていいのか分からなくていつも何も言えなかった。
どうかな？美味しい？僕はそれが好きだったんだ。
...いや、もしかすると今も好きなのかもしれない。
どうなんだろうね...自分でも分からないんだ。
ただ、君が苦しいときは側にいる。
こうやって話をすることはできるし、人前じゃなければ大丈夫...だよね？
死んでる僕に君を幸せにすることができるかどうかなんて分からない。
だけど、辛いときは近くにいるよ。君に大切な人ができるその日までは、隣にいさせてね。
君がほうじ茶系統の飲み物を沢山買ってくれるのも、夜寝なくていい僕が退屈しないように色々やってくれるのも...全部全部、ありがたいんだ。
だけど、君の負担になってないか心配になる。
無理してない？それならいいけど...。
僕はただ、君を護れればそれでいいんだ。だから...いつかこうして一緒にいられなくなったとしても、後悔だけは絶対にしない。
君がやりたいこと、何かある？僕が手伝えそうなことならやるし、無理そうなら応援する。
この時間から、映画？いいよ、どんなの観るの？
へえ、なかなか面白そうだね。
サスペンスなら事件の謎を解きながら楽しめるし...ありがとう。
やっぱり僕、君のこと好きだよ。
もっと早く言えればよかったのに、遅すぎたよね。
だけど、できるだけ君とふたりで過ごせるように頑張りたい。
こういう楽しい時間も、沢山作っていきたいしね。
眠れないときは、君が好きなものを教えて。
まだ知らなかったことも多いから、色々な話が聞きたいな。...約束だよ。
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死者の恋人との約束、という感じで綴ってみました。