物置小屋

黒蝶

文字の大きさ
上 下
267 / 1,819
1人向け・慰め系

明日がくるのが怖い日は(記憶障害の恋人)

しおりを挟む
どうかしたの?眠れない?
そっか、明日がくるのが不安...それは、今日のことを忘れちゃいそうだから?
何か飲み物を淹れるよ。何がいい?
了解、それじゃあちょっとだけ待っててね。

お待たせ。一応アイスティーにしてみたよ。
あとは、冷蔵庫にクッキーが入ってたからついでに持ってきちゃった。
謝らないで。俺も眠れなかったから、これから何しようって考えてたところなんだ。
それじゃあ、いただきます。...うん、すごく美味しい。
やっと君も笑ってくれたし、本当によかった。
今日は...あ、もう昨日になるのかもしれないけど、楽しかった?
...近くのコンビニに買い物に行っただけだけなのに、それでも嬉しいって思ってもらえてるとは思わなかった。
そうだね、お菓子を買ってついでに線香花火もって話になって...。
俺も楽しかったよ。だから、俺が今日のことを忘れない。
明日の君は今日の君を知らないかもしれないけど、明日の俺が今日の君を覚えてる。
それに、なかったことになんてならないから。
...いつも言ってるけど、俺との時間を忘れてしまうくらい楽しいって思ってもらえてるってことだから、不謹慎だけどちょっと嬉しい。
これからもふたり一緒なら、きっと新しいことをやっていける。
それで朝が怖い日は、ずっと隣でこんなふうに小さなお茶会をしていたい。
だから、近くにいるのが迷惑になるとかそんなふうに考えないで。
たしかに覚えていられないのは、俺が思ってる以上に悲しいことだと思うけど...それでも、ずっと側にいたいんだ。
どうしても不安なら、今夜は一緒に寝る?
ここは片づけておくから、日記帳とか見られたくないものは仕舞っておいて。
10分くらいしたら部屋に行くね。

...よし、終わった。
彼女が感じたことは彼女だけのものだって分かっているのに、どうしてもっと知りたいなんて考えちゃうんだろう。
日記帳に嫉妬しちゃいそうだな...なんて。
本当に残酷な症状だ。どうか明日の彼女にも、何かひとついいことがあったと笑って過ごせる時間がありますように。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
短めになってしまいました...。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語

六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

【フリー台本】一人向け(ヤンデレもあるよ)

しゃどやま
恋愛
一人で読み上げることを想定した台本集です。五分以下のものが大半になっております。シチュエーションボイス/シチュボとして、声劇や朗読にお使いください。 別名義しゃってんで投稿していた声劇アプリ(ボイコネ!)が終了したので、お気に入りの台本や未発表台本を投稿させていただきます。どこかに「作・しゃどやま」と記載の上、個人・商用、収益化、ご自由にお使いください。朗読、声劇、動画などにご利用して頂いた場合は感想などからURLを教えていただければ嬉しいのでこっそり見に行きます。※転載(本文をコピーして貼ること)はご遠慮ください。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

処理中です...