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1人向け・慰め系
流星の夜に(視える人シリーズです)
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お疲れ様でした...ん?
いえ、なんでもありません。俺こっちの道なので失礼します。
...すごいな、本当に他の人たちには見えてないんだ。
あの、こんばんは。怪我してるんですか?
えっと...ごめんなさい。今俺が持ってる綺麗な布ってこれしかないので、ひとまずあそこのベンチに座っててください。
何もしないよりはいいだろうから、取り敢えず少しだけ待っててくださいね。
...はい、できました。これなら腕の怪我が目立たないと思います。
今夜は降ってきそうだし、早めに帰った方がいいと思います。
それじゃあ、俺はこれで失礼します。
...あれ、またあの人がいる。
こんばんは。よく会いますね。
今夜は星がよく見えるみたいですよ。
それじゃあ...あの、どうかしたんですか?
怖がる?何をですか?
あなたはただの可愛らしい女性で、それ以外何者でもないでしょう?
...それとも、怪我をしているから気にしているんですか?
あ、そういえば普通の人たちには視えていないみたいですね。
周りの視線なんて気にしませんよ。だって、俺にはあなたがちゃんと視えているんだから。
それに、小さい頃からだから慣れているのかもしれません。
何か悩みごとですか?
...そう、だったんですね。寂しかったことを思い出して、気づいたらここにいた...。
何か思い入れのあるものとか、大切な相手がいたとか、どんな小さなことでもいいので思い当たることはありませんか?
...多分それです。あなたは、その人との約束を護る為に待ち続けている。
でも、相手が生きているなら待っている間にあなたが持たなくなります。
...見たことあるんです。心ない人間に化け物扱いされて、寂しさと辛さが積もって暴走して...最期はもう1度殺されることになりました。
俺には何もできなくて、生きてる人間の純粋な悪意ほど怖いものはないと思っています。
もう誰にもそんな思いをしてほしくないから...あとは、死者の方が温かい心を持っていると思っているから、俺は怖く感じないのかもしれません。
...どうやら今夜がその流星群の日だったみたいですね。
一緒に見る相手が俺ですみません。
本当は、その大切な人と見たい景色だったはずなのに...。
それに、らしくもなく自分語りしちゃいました。
え、もういいんですか?流星群、楽しめたようでよかったです。
お礼を言われるようなことは何もしてません。
...それでは、お元気で。
きっとその道を真っ直ぐ行けば、あなたのことを待っている人もいるはずですから。
無事に辿り着けたかな。
それにしても、やっぱり死者の方が心が温かい。
...俺が見てきた生者がみんな冷たかったからなのか、未だに分からないや。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
彼についてはまだ謎が多めなのですが、少しだけ紐解く形にしました。
いえ、なんでもありません。俺こっちの道なので失礼します。
...すごいな、本当に他の人たちには見えてないんだ。
あの、こんばんは。怪我してるんですか?
えっと...ごめんなさい。今俺が持ってる綺麗な布ってこれしかないので、ひとまずあそこのベンチに座っててください。
何もしないよりはいいだろうから、取り敢えず少しだけ待っててくださいね。
...はい、できました。これなら腕の怪我が目立たないと思います。
今夜は降ってきそうだし、早めに帰った方がいいと思います。
それじゃあ、俺はこれで失礼します。
...あれ、またあの人がいる。
こんばんは。よく会いますね。
今夜は星がよく見えるみたいですよ。
それじゃあ...あの、どうかしたんですか?
怖がる?何をですか?
あなたはただの可愛らしい女性で、それ以外何者でもないでしょう?
...それとも、怪我をしているから気にしているんですか?
あ、そういえば普通の人たちには視えていないみたいですね。
周りの視線なんて気にしませんよ。だって、俺にはあなたがちゃんと視えているんだから。
それに、小さい頃からだから慣れているのかもしれません。
何か悩みごとですか?
...そう、だったんですね。寂しかったことを思い出して、気づいたらここにいた...。
何か思い入れのあるものとか、大切な相手がいたとか、どんな小さなことでもいいので思い当たることはありませんか?
...多分それです。あなたは、その人との約束を護る為に待ち続けている。
でも、相手が生きているなら待っている間にあなたが持たなくなります。
...見たことあるんです。心ない人間に化け物扱いされて、寂しさと辛さが積もって暴走して...最期はもう1度殺されることになりました。
俺には何もできなくて、生きてる人間の純粋な悪意ほど怖いものはないと思っています。
もう誰にもそんな思いをしてほしくないから...あとは、死者の方が温かい心を持っていると思っているから、俺は怖く感じないのかもしれません。
...どうやら今夜がその流星群の日だったみたいですね。
一緒に見る相手が俺ですみません。
本当は、その大切な人と見たい景色だったはずなのに...。
それに、らしくもなく自分語りしちゃいました。
え、もういいんですか?流星群、楽しめたようでよかったです。
お礼を言われるようなことは何もしてません。
...それでは、お元気で。
きっとその道を真っ直ぐ行けば、あなたのことを待っている人もいるはずですから。
無事に辿り着けたかな。
それにしても、やっぱり死者の方が心が温かい。
...俺が見てきた生者がみんな冷たかったからなのか、未だに分からないや。
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彼についてはまだ謎が多めなのですが、少しだけ紐解く形にしました。
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