物置小屋

１人向け・看病系

『常連さん』(クラシオンシリーズです)

いらっしゃいませ。...あれ、君は前もここに来たことがあるよね？
お客様の顔は忘れないようにしているんだ。
そちらの席に座ってお待ちください。

...手と足首、みせてくれる？
これは結構深い傷みたいだね...やっぱり痛みはある？
それなら少し消毒しようか。それが終わったらこの前のものを作るよ。
それとも、新しく作ってみたパスタがいい？
...はい、手当て終わり。それから、かしこまりました。
本ならこっちのものを読んでていいから、ごゆっくりどうぞ。

お待たせしました。...やっぱり君は変わらないね。
笑顔が1番似合う。
今日はどんなことをされたの？勿論、言いたくないならいいんだ。
ただ...君のことを心配していた別のお客様がもうすぐここにやってくるから、気が紛れるなら話をしていって。
いらっしゃいませ。頼まれたものならすぐお持ちしますので、それまでごゆっくりどうぞ。

...あれだけ見えるものが多いときっと苦労しているんだろうな。
足の怪我は人為的にやられたものだったけど、手の怪我は転んだからなのかな...。
考えても仕方ない。早くお客様のところに戻らないと。
それにしても、妖精が見える人間は珍しいな...。

おふたりとも、こちらへどうぞ。
こちらは本日のサービスです。
人間だろうがそうじゃなかろうが、どなたでも関係なく楽しんでいただける一品です。
そのままお召し上がりください。
それから、妖精の粉を持ってきました。
どうかそのままお持ち帰りください。
...他の注文もあるなら聞くけど、ふたりとも大丈夫？
それでは、俺は少し離れた場所で作業していますのでごゆっくりお楽しみください。


...あのふたり、やっぱり似ているのかもしれない。
眠れなく手傷だらけで、誰よりも優しい。
ここの常連になるほど深く傷ついているなんて...。
でも、ここを居場所だと思ってもらえるのは嬉しいな。
ただ、いつかこの場所以外で一緒にいられる場所ができることをずっと祈っています。
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今回は人外のお客様にも参加してもらいました。