192 / 1,803
1人向け・慰め系
クラシオンへようこそ-特別なお客様篇-(シリーズものです)
しおりを挟む
今日はやたら盛況だったな...。
それだけ傷ついている人たちが多いってことか。
あとは町でおかしな噂になっているせいか人間が多い...。
そろそろ何か適当に食べて、明日の準備を...ん?あれは、入ろうかどうか迷っているのか?
いらっしゃいませ。随分可愛らしいお客様ですが、外は寒かったでしょう。中へ入ってください。
...ここで食事は可能ですが、何故そのような質問を?
ああ、話したくなければ構いません。こちらの席へどうぞ。
待っていただけるのであればすぐに料理をお持ちします。
それでは、ゆっくりお休みくださいませ。
...お待たせしました。てっきりグラタンが食べたいのだと思っていたけれど、もしかして違ったかな?
理由は...単純に勘。
それから、足にクリームを塗りますね。
手当てしておかないと危ないだろう?それから、洋服も手配します。
そんなに困った顔をしなくても、この店ではお客からお金をとらないんだ。
だから、心配しないでゆっくり休んで。
...?ノート?
『たすけてくれてありがとうございます』...やっぱり声が出ないのか。
大抵のお客様は何か話しかけてきたりするものだけど、君は違ったからもしかしたらって思ったんだ。
足の怪我はどうしたの?...ゆっくりで構わないから、君が話したいことを話してほしい。
『わたしは、ひとをさがしていました』...どんな人だったの?
『やさしいひとでした。でも、そのひとにはきまったあいてがいます』...そうか。
だから君はその人に会ったけど逃げてきた。そういうこと?
ここには、いたいだけいてくれて構わないよ。
どうしたの、服の袖を掴んで...。
『わたしに、おみせのおてつだいをさせてください。なんでもするから、おいださないで』...そこまででいい。
君が言いたいことはよく分かった。
でも、俺はさっき言っただろう?...好きなだけいてくれて構わないと。
手伝ってもらえるのはありがたいけど、お客様と話すのはもう少し後の方がいいかもしれないね。
ただ...部屋はいくらでも空いているから、好きに使って。
足に1番負担がかからないのは...多分この部屋かな。
片づけは終わらせてあるから、こちらへどうぞ。
布団だと足に負担がかかりそうだし、ベッドの方がいいかな...お待たせしました。
明日から掃除とか片づけを手伝ってもらうから、そのつもりで。
今夜はグラタンを食べたらそのまま眠って。
...君の心の傷は相当深いもののようだから、ここにいる資格は充分にある。
だから、私なんかがいてもいいのかみたいな顔をする必要はないんだよ。
ここには、色々な事情を抱えたお客様がやって来る。
...君みたいなタイプの人にもこれからきっと出会えるはずだ。
もう食べ終わったみたいだね。
家具も好きにしてくれて構わないし、何も怖がらなくていいから...とにかく目を閉じて。
それでは、ゆっくりお休みくださいませ。
...まさか人魚のお客様がやって来るとは思わなかったな。いや、元・人魚というべきなのか。
色んなタイプのお客様がやってきたけど、初めてだったな...。
彼女も沫になって消えてしまうのだろうか。それとも、別の王子を見つけられるのか...考えても仕方ない。
住みこみを認めたわけだし、最後まで責任を持って側にいよう。
...彼女の未来が決まる、その日まで。俺が彼女を癒せるといいな。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
特殊なお客様で綴ってみました。
人魚姫は幸せだったのか...失声症だからかよく考えることがあります。
はじめの頃は幸せではなかったのではないかと思っていましたが、最近は少し違うことを考えるようになりました。
世界の穢れを知らず、大切な人を想って死ねた...そういう面では幸せだったのではないでしょうか。
それだけ傷ついている人たちが多いってことか。
あとは町でおかしな噂になっているせいか人間が多い...。
そろそろ何か適当に食べて、明日の準備を...ん?あれは、入ろうかどうか迷っているのか?
いらっしゃいませ。随分可愛らしいお客様ですが、外は寒かったでしょう。中へ入ってください。
...ここで食事は可能ですが、何故そのような質問を?
ああ、話したくなければ構いません。こちらの席へどうぞ。
待っていただけるのであればすぐに料理をお持ちします。
それでは、ゆっくりお休みくださいませ。
...お待たせしました。てっきりグラタンが食べたいのだと思っていたけれど、もしかして違ったかな?
理由は...単純に勘。
それから、足にクリームを塗りますね。
手当てしておかないと危ないだろう?それから、洋服も手配します。
そんなに困った顔をしなくても、この店ではお客からお金をとらないんだ。
だから、心配しないでゆっくり休んで。
...?ノート?
『たすけてくれてありがとうございます』...やっぱり声が出ないのか。
大抵のお客様は何か話しかけてきたりするものだけど、君は違ったからもしかしたらって思ったんだ。
足の怪我はどうしたの?...ゆっくりで構わないから、君が話したいことを話してほしい。
『わたしは、ひとをさがしていました』...どんな人だったの?
『やさしいひとでした。でも、そのひとにはきまったあいてがいます』...そうか。
だから君はその人に会ったけど逃げてきた。そういうこと?
ここには、いたいだけいてくれて構わないよ。
どうしたの、服の袖を掴んで...。
『わたしに、おみせのおてつだいをさせてください。なんでもするから、おいださないで』...そこまででいい。
君が言いたいことはよく分かった。
でも、俺はさっき言っただろう?...好きなだけいてくれて構わないと。
手伝ってもらえるのはありがたいけど、お客様と話すのはもう少し後の方がいいかもしれないね。
ただ...部屋はいくらでも空いているから、好きに使って。
足に1番負担がかからないのは...多分この部屋かな。
片づけは終わらせてあるから、こちらへどうぞ。
布団だと足に負担がかかりそうだし、ベッドの方がいいかな...お待たせしました。
明日から掃除とか片づけを手伝ってもらうから、そのつもりで。
今夜はグラタンを食べたらそのまま眠って。
...君の心の傷は相当深いもののようだから、ここにいる資格は充分にある。
だから、私なんかがいてもいいのかみたいな顔をする必要はないんだよ。
ここには、色々な事情を抱えたお客様がやって来る。
...君みたいなタイプの人にもこれからきっと出会えるはずだ。
もう食べ終わったみたいだね。
家具も好きにしてくれて構わないし、何も怖がらなくていいから...とにかく目を閉じて。
それでは、ゆっくりお休みくださいませ。
...まさか人魚のお客様がやって来るとは思わなかったな。いや、元・人魚というべきなのか。
色んなタイプのお客様がやってきたけど、初めてだったな...。
彼女も沫になって消えてしまうのだろうか。それとも、別の王子を見つけられるのか...考えても仕方ない。
住みこみを認めたわけだし、最後まで責任を持って側にいよう。
...彼女の未来が決まる、その日まで。俺が彼女を癒せるといいな。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
特殊なお客様で綴ってみました。
人魚姫は幸せだったのか...失声症だからかよく考えることがあります。
はじめの頃は幸せではなかったのではないかと思っていましたが、最近は少し違うことを考えるようになりました。
世界の穢れを知らず、大切な人を想って死ねた...そういう面では幸せだったのではないでしょうか。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる