716 / 1,797
1人向け・看病系
誰かの味方でいられたら。(裏稼業シリーズです)
しおりを挟む
ただいま。もう深夜なのに、ずっと起きて待ってたの?
寝ててくれてよかったのに...もう少し起きていられそうなら包帯を換えさせて。
また無理をして料理や掃除をしてくれたんでしょ?ありがたいけど、君はもう少し休むことを覚えたほうがよさそうだ。
ところで...何だかいつもより元気がないみたいだけど、どうかした?
額を触るよ...やっぱり熱があるみたいだ。
風邪かもしれない。疲労とストレスってこともあるだろうから、ひとまず横になって。
そこじゃなくて、君の部屋。
ほら、行こう。
今日はちゃんとここで横になってること。
氷嚢で申し訳ないんだけど、目を閉じてもう休んで。
少しすれば、きっと楽になるから。
...どうかしたの?何でもないならいいけど、もし何かあったらすぐ呼んで。
俺はリビングでご飯食べて静かにしているから。...おやすみ。
...まずい。こういうときどんなふうに接するのが正しいかなんて分からない。
どうするのが正解なんだ...。
...今夜はどうしても造った身分証明書だけは持っていかないといけないし、ついでにコンビニにでも寄ってみよう。
随分遅かったですね。
...時間は守ってくださいとお願いしたはずですよ?
あなた方が今まで1度も破らなかったことに免じて、今回は許します。
ただ、それが命取りになることがあるというのはくれぐれもお忘れなきよう...。
以来の品を渡しにきました。こちらでお間違いないでしょうか?
それでは、僕はこれで失礼いたします。
...どうかおふたりで幸せになってください。
父親からの暴力に、母親からのネグレクト...大変だっただろうな。
さて、早く帰らないと。
あれ、どうして起きて...っ、大丈夫だった?
ぎりぎり間に合ったからよかったけど、ふらふらなのに無理したら駄目だ。
ちゃんと寝ないと...眠れない?もしかして、悪夢を見るの?
分かるんだ。...俺もそうだったから。
思い出したくもないのに、毎晩毎晩似たような夢を見る。
目が覚めるとほっとするけど、しばらく恐怖が頭から離れなくなる。
...暴力を振るった方は一瞬でも、振るわれた方は一生ものだ。
俺も眠れないことはあるよ。だからさっきは散歩に出ていたんだ。
せめて書き置きぐらいしておくべきだったね。
不安にさせてごめん。熱は...だいぶ下がったみたいだね。
ヨーグルトなら食べられる?これも、食べたことがないの?
スプーンですくって食べるんだよ。
...ほら、これ使って。俺もお腹空いたから一緒に食べる。
熱が下がってもあまり油断しない方がいい。
美味しい?...君はこれが好きなんだね。覚えておく。
熱が完璧に下がったら、近くのコンビニに行って他の種類も試してみればいい。
...やっぱり君は無理をしすぎだ。
これからゆっくり休むことを覚えていけばいい。
俺は君を理不尽な理由で排除したりしない、味方でいるって約束する。
だから...ここではもう少し肩の力を抜いてくつろいでいいんだ。
疲れたら休息をとっていいし、掃除は毎日じゃなくていい。
...ご飯はふたりで作ればいいから。
約束してくれる?...これでよし。
もう眠くなったでしょ、疲れてるはずだし横になった方が...さっきも思ったけど、もしかして1人で眠れないの?
変だとは思わない。ただ、それなら遠慮せずに言ってくれて構わなかったのにと思っただけ。
それじゃあ、君が眠るまで側にいる。
さっきも言ったでしょ、君の味方でいるって。
...こ、こっちにきて。手を繋げば寂しくないでしょ?
おやすみ。次はいい夢が見られるといいね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
彼はまだ自分の仕事について秘密にしています。
PTSDによる悪夢...通年見るものですが、この時期は特に酷いので綴ってみました。
体調が悪いときに見るとより鮮明になってしまうのですが、対処法がないので早朝まで起きていることも多いです。
寝ててくれてよかったのに...もう少し起きていられそうなら包帯を換えさせて。
また無理をして料理や掃除をしてくれたんでしょ?ありがたいけど、君はもう少し休むことを覚えたほうがよさそうだ。
ところで...何だかいつもより元気がないみたいだけど、どうかした?
額を触るよ...やっぱり熱があるみたいだ。
風邪かもしれない。疲労とストレスってこともあるだろうから、ひとまず横になって。
そこじゃなくて、君の部屋。
ほら、行こう。
今日はちゃんとここで横になってること。
氷嚢で申し訳ないんだけど、目を閉じてもう休んで。
少しすれば、きっと楽になるから。
...どうかしたの?何でもないならいいけど、もし何かあったらすぐ呼んで。
俺はリビングでご飯食べて静かにしているから。...おやすみ。
...まずい。こういうときどんなふうに接するのが正しいかなんて分からない。
どうするのが正解なんだ...。
...今夜はどうしても造った身分証明書だけは持っていかないといけないし、ついでにコンビニにでも寄ってみよう。
随分遅かったですね。
...時間は守ってくださいとお願いしたはずですよ?
あなた方が今まで1度も破らなかったことに免じて、今回は許します。
ただ、それが命取りになることがあるというのはくれぐれもお忘れなきよう...。
以来の品を渡しにきました。こちらでお間違いないでしょうか?
それでは、僕はこれで失礼いたします。
...どうかおふたりで幸せになってください。
父親からの暴力に、母親からのネグレクト...大変だっただろうな。
さて、早く帰らないと。
あれ、どうして起きて...っ、大丈夫だった?
ぎりぎり間に合ったからよかったけど、ふらふらなのに無理したら駄目だ。
ちゃんと寝ないと...眠れない?もしかして、悪夢を見るの?
分かるんだ。...俺もそうだったから。
思い出したくもないのに、毎晩毎晩似たような夢を見る。
目が覚めるとほっとするけど、しばらく恐怖が頭から離れなくなる。
...暴力を振るった方は一瞬でも、振るわれた方は一生ものだ。
俺も眠れないことはあるよ。だからさっきは散歩に出ていたんだ。
せめて書き置きぐらいしておくべきだったね。
不安にさせてごめん。熱は...だいぶ下がったみたいだね。
ヨーグルトなら食べられる?これも、食べたことがないの?
スプーンですくって食べるんだよ。
...ほら、これ使って。俺もお腹空いたから一緒に食べる。
熱が下がってもあまり油断しない方がいい。
美味しい?...君はこれが好きなんだね。覚えておく。
熱が完璧に下がったら、近くのコンビニに行って他の種類も試してみればいい。
...やっぱり君は無理をしすぎだ。
これからゆっくり休むことを覚えていけばいい。
俺は君を理不尽な理由で排除したりしない、味方でいるって約束する。
だから...ここではもう少し肩の力を抜いてくつろいでいいんだ。
疲れたら休息をとっていいし、掃除は毎日じゃなくていい。
...ご飯はふたりで作ればいいから。
約束してくれる?...これでよし。
もう眠くなったでしょ、疲れてるはずだし横になった方が...さっきも思ったけど、もしかして1人で眠れないの?
変だとは思わない。ただ、それなら遠慮せずに言ってくれて構わなかったのにと思っただけ。
それじゃあ、君が眠るまで側にいる。
さっきも言ったでしょ、君の味方でいるって。
...こ、こっちにきて。手を繋げば寂しくないでしょ?
おやすみ。次はいい夢が見られるといいね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
彼はまだ自分の仕事について秘密にしています。
PTSDによる悪夢...通年見るものですが、この時期は特に酷いので綴ってみました。
体調が悪いときに見るとより鮮明になってしまうのですが、対処法がないので早朝まで起きていることも多いです。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
お尻たたき収容所レポート
鞭尻
大衆娯楽
最低でも月に一度はお尻を叩かれないといけない「お尻たたき収容所」。
「お尻たたきのある生活」を望んで収容生となった紗良は、収容生活をレポートする記者としてお尻たたき願望と不安に揺れ動く日々を送る。
ぎりぎりあるかもしれない(?)日常系スパンキング小説です。
ああ、本気さ!19歳も年が離れている会社の女子社員と浮気する旦那はいつまでもロマンチストで嫌になる…
白崎アイド
大衆娯楽
19歳も年の差のある会社の女子社員と浮気をしている旦那。
娘ほど離れているその浮気相手への本気度を聞いてみると、かなり本気だと言う。
なら、私は消えてさしあげましょう…
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
ピアノ教室~先輩の家のお尻たたき~
鞭尻
大衆娯楽
「お尻をたたかれたい」と想い続けてきた理沙。
ある日、憧れの先輩の家が家でお尻をたたかれていること、さらに先輩の家で開かれているピアノ教室では「お尻たたきのお仕置き」があることを知る。
早速、ピアノ教室に通い始めた理沙は、先輩の母親から念願のお尻たたきを受けたり同じくお尻をたたかれている先輩とお尻たたきの話をしたりと「お尻たたきのある日常」を満喫するようになって……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる