物置小屋

黒蝶

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1人向け・慰め系

君を呪縛から解き放つ(『雨の日の拾いもの』の続きです)

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ただいま。...って、今夜もまた食器洗いしてくれたのか?
交代でやろうってこの前話をしたのに...もしかして、俺がやると二度手間になるとか?
そんなに謝らなくていいんだよ。
...昔からの癖?交代でやるって言いながら、いつも君は劣悪な環境で頑張ってきたんだな。
泣くのを我慢する必要もないんだ。
ここなら君のことを怒る人なんて誰もいないから。
初めて会ったときも言ったけど、俺は君を養う覚悟を決めた。
だから、そんなに不安そうな顔をするな。
何もしないのはって...この前、在宅の仕事してただろ?
それに、毎日掃除をしてくれる。温かいご飯だって用意してくれてる。
面倒だと思ってた食事の時間が、ちょっとずつ楽しくなってるんだよ。
それは君がいるからだ。俺独りだったら、きっとこんなふうにはなってない。
1日3食なんて、今までだったら面倒になって食べてない。
俺がきちんと食事を摂るのは、君がいてくれるから。
...ごめん、こんなこと言ったら気持ち悪いよな。
また泣いてるの?...いいよ、そのまま泣いてて。
君はお母さんじゃない。だから、そんなふうに毎日1人で家事を頑張らなくていいんだ。
...まあ、俺も癖づいてるけど。
ご飯は独りだけ別、たまった食器や衣類を洗うのも俺。
他の人たちは楽しそうにしてた。
俺だけが余所者だったんだ。
でも、機嫌が悪くなるのが怖くてやるしかなかった。
君もそうなんじゃない?
でも、君は君がしたいことをしていい。
そんな人たちに縛られる必要はないんだ。
今まで充分、理不尽なことに耐えてきたんだから...そろそろ自分にご褒美をあげていいと思う。
欲しいものとかやりたいことがあるなら、もっと我儘を言っていい。
大学は無理だけど、通信講座ならなんとかしてやる。
それも言っただろ、お互い成人で合意の上だから誰も入りこめないって。
連れ戻されたらとか考えなくていい。
やりたいことがあるなら、俺が応援する。
...どうした?抱きしめてほしい?
じゃあ、ちょっと失礼して...これでいい?
安心できるならよかった。
俺は俺がやりたいようにやるだけだ。
出ていけなんて言うつもりはないし、いたいだけいればいい。
まだ我儘?いいよ、俺にできることならやる。
頭を、撫でる...こう、であってるのか?
なっ...いきなり好きとか言うのはやめろ、照れるから。
俺がどう思ってるか?...内緒。
ほら、眠いのを無理して待ってたんだろ?
いつもみたいに一緒じゃないと眠れないなら、もう布団に入れ。
...ずっとこうして隣にいるから。
いつも言ってるけど、変なことはしない。
それじゃあ、おやすみ。

...寝たか。俺もあの人みたいに、君の力になれてるといいけど。
本当はずっと一緒にいたいなんて...言われたら困るよな。
人のぬくもりを知ったら戻れなくなる、か。
おまえはどう思ってる?...なんてな。
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看病系、『雨の日の拾いもの』の続きです。
『小さいお母さん』をやらざるを得ない人たちってどのくらいいるんだろう...ということで綴ってみました。
『やりたいことをやっていい』...病院で言われて初めて気づきました。
私は現状から逃れることはです。
だから...自分がやりたいことをやっていいのだと、誰かに伝えたい。
そして、長年頑張ってきた人たちが呪縛から逃れられる日がくるのだと信じたいです。
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