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1人向け・慰め系
クラシオンへようこそ-特殊なお客様?篇-(シリーズものです)
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いらっしゃいませ。ん?その格好は本物の...いや、なんでもありません。
お客様が話したくないことは聞かないようにするのも、オーナーとしての務めですから。
こちらの席へどうぞ。
でも、家に帰らなくていいの?心配してるんじゃないかな?
分かった、分かったから。それじゃあこのココアをどうぞ。
ここは何かに疲れた人や、辛い思いや苦しい思いをしている人しか来られないんだ。
だからきっと、君がここに来られたのにも理由がある。
他に何か食べたいものはある?俺が作れるものなら何でも出すけど...かしこまりました。
それじゃあ、少しだけ待っててね。
そこにある本を読んでていいから。
おまたせしました。...まさか鶏肉を使った料理が食べたいなんてオーダーをされるとは予想してなかったから、少しだけ驚いたよ。
しかも今すぐできるのはシンプルな唐揚げだけだったし...気に入らなかったらごめんね。
ああ、そんなにほおばったらまだ熱いよ。
もう少し冷まさないと舌を火傷してしまう。
...ごめん、口に合わなかったかな?美味しいならいいんだ。
ただ、さっきからちっとも笑わなかったから不味かったのかなって思っただけで...。
他にも食べたいものがあるなら喜んで作らせてもらうけど、まだ食べられそう?
...あの、もしよかったら一緒に作ってみない?
これから丁度ジンジャーマンクッキーを焼くところだったんだ。
オーブンさえ見ていてもらえればそれでいいから、厨房に入ってみませんか?
沈んだ気分も、少しは明るくなるかもしれないよ。
俺はいいんだ、他にお客様もいないし...だから、君が選んでいいんだよ。
ようやく本音が聞けた。
寂しいって思っているのなら、それを素直に伝えて構わないと俺は思う。
君のお父さんはきっとその意思を尊重してくれるはずだから。
君たちセントニコラオス...サンタクロースの子孫は確かにこの時期は忙しくなる。
きっと君は、寂しいのを我慢してきたんでしょ?
クリスマスに一般的な家族のようには過ごせないから、1人でいるのが寂しいと思った。
それが毎年だから、寂しさが爆発したんだと俺は思う。
子どもたちに希望や幸せを与えているのだから、絶対忙しいに決まってる。
だけど、あの人は君の寂しい気持ちを無下にするような人ではないと思うよ。
人様に幸せを与えて、毎年いい子にしている君のことは不幸にしたいなんて思っていないはずだ。
クリスマスの夜までに、1度きちんと話してみるといい。
君には自分のことを決める権利がある。
自分の思いを殺す必要なんてないんだよ。
いい子だって、たまには我儘を言っていいはずだから。
あれ、クッキーはいらない?
実はここに、もうすでにできあがっているものがあるんだ。
お父さんと一緒に食べながら、自分の気持ちを素直にぶつけて。
それがきっと、今の君に必要なことだと思うから。
それで駄目だったときは、またこの店にいつでもおいで。
寂しくないように、クリスマスは一緒に過ごそう。
色々なお客様と一緒にパーティーをやる予定だから、よかったら参加してね。
そろそろ帰らないと本当に心配しているはずだよ。
大丈夫、俺はいつでもここで待ってるから。
...ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
クラシオンを綴ってみました。
彼女がほしかったのは、サンタクロースである父親と過ごす時間でした。
きっと気持ちを受け止めてくれるでしょう。
お客様が話したくないことは聞かないようにするのも、オーナーとしての務めですから。
こちらの席へどうぞ。
でも、家に帰らなくていいの?心配してるんじゃないかな?
分かった、分かったから。それじゃあこのココアをどうぞ。
ここは何かに疲れた人や、辛い思いや苦しい思いをしている人しか来られないんだ。
だからきっと、君がここに来られたのにも理由がある。
他に何か食べたいものはある?俺が作れるものなら何でも出すけど...かしこまりました。
それじゃあ、少しだけ待っててね。
そこにある本を読んでていいから。
おまたせしました。...まさか鶏肉を使った料理が食べたいなんてオーダーをされるとは予想してなかったから、少しだけ驚いたよ。
しかも今すぐできるのはシンプルな唐揚げだけだったし...気に入らなかったらごめんね。
ああ、そんなにほおばったらまだ熱いよ。
もう少し冷まさないと舌を火傷してしまう。
...ごめん、口に合わなかったかな?美味しいならいいんだ。
ただ、さっきからちっとも笑わなかったから不味かったのかなって思っただけで...。
他にも食べたいものがあるなら喜んで作らせてもらうけど、まだ食べられそう?
...あの、もしよかったら一緒に作ってみない?
これから丁度ジンジャーマンクッキーを焼くところだったんだ。
オーブンさえ見ていてもらえればそれでいいから、厨房に入ってみませんか?
沈んだ気分も、少しは明るくなるかもしれないよ。
俺はいいんだ、他にお客様もいないし...だから、君が選んでいいんだよ。
ようやく本音が聞けた。
寂しいって思っているのなら、それを素直に伝えて構わないと俺は思う。
君のお父さんはきっとその意思を尊重してくれるはずだから。
君たちセントニコラオス...サンタクロースの子孫は確かにこの時期は忙しくなる。
きっと君は、寂しいのを我慢してきたんでしょ?
クリスマスに一般的な家族のようには過ごせないから、1人でいるのが寂しいと思った。
それが毎年だから、寂しさが爆発したんだと俺は思う。
子どもたちに希望や幸せを与えているのだから、絶対忙しいに決まってる。
だけど、あの人は君の寂しい気持ちを無下にするような人ではないと思うよ。
人様に幸せを与えて、毎年いい子にしている君のことは不幸にしたいなんて思っていないはずだ。
クリスマスの夜までに、1度きちんと話してみるといい。
君には自分のことを決める権利がある。
自分の思いを殺す必要なんてないんだよ。
いい子だって、たまには我儘を言っていいはずだから。
あれ、クッキーはいらない?
実はここに、もうすでにできあがっているものがあるんだ。
お父さんと一緒に食べながら、自分の気持ちを素直にぶつけて。
それがきっと、今の君に必要なことだと思うから。
それで駄目だったときは、またこの店にいつでもおいで。
寂しくないように、クリスマスは一緒に過ごそう。
色々なお客様と一緒にパーティーをやる予定だから、よかったら参加してね。
そろそろ帰らないと本当に心配しているはずだよ。
大丈夫、俺はいつでもここで待ってるから。
...ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております。
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クラシオンを綴ってみました。
彼女がほしかったのは、サンタクロースである父親と過ごす時間でした。
きっと気持ちを受け止めてくれるでしょう。
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