物置小屋

１人向け・慰め系

ナイトメア・エスケープ(悪夢)

入るよ？借りたペンを返しにきたんだけど...って、寝てる。
疲れてたのかもしれないな...お疲れ様。
ん？なんだか様子がおかしい気が...もしかして、また悪夢？
...ねえ。ねえ、起きて。起きてってば。
まだ2時半なのに、いきなり起こしてごめん。
寝かせたままの方がよかったのかもしれないけど...なんだかうなされてたから。
嫌な夢でも見てるんじゃないかなって思ったんだ。
最近よく見るって言ってたでしょ？
だからと思ったんだけど...やっぱり、迷惑だったかな？
それならいいんだけど...そうだ、ちょっとだけリビングで何か話をしようか。
飲み物を淹れるから、ちょっとだけ待っててね。

おまたせ。ほうじ茶でよかった？俺も飲みたかったんだ。
ついでに何かつまめそうなものを出しちゃおうか。
この前買ってきたクッキーがあるはずなんだけど...あった。
それじゃあ、いただきます。
やっぱりふたりで食べると美味しいね。
作業をしながらで申し訳ないけど、何の話をしようか。
そういえば...今度の休み、どんなところに行きたい？
森林浴と植物園か...楽しそうだね。
それだとくつろげそうだし、嫌なことも考えなく過ごせるかもしれない。
え、ハンモック？そういえば、この前家具屋でそんな話もしたね。
でも、ああいうのをやるのってなかなか家ではできないんじゃないかな？
ただ、晴れた日にああいうのに横になれたらきっと楽しいんだろうなって思う。
でも、君が側にいてくれないと意味がない。1人で過ごしても何の意味もないんだ...。
そうだ、枕を3回叩いてひっくり返してみて。
悪夢を見なくなるおまじないなんだって。
それから、これ。...象じゃないよ、バク。
俺、あんまり絵が上手くないからちゃんと効果があるかは分からないけど、気休めにはなるでしょ？
さっき描いたばかりだし、もしかしたら効果があるかもしれないよ。
どうしたの、そんなにもじもじして...ちゃんと言葉にしてくれないと分からないよ？
なんて冗談。いいよ、一緒に寝よう。
ただ、食器はちゃんと片づけたいから少しだけ待っててくれる？
その間に枕を俺の部屋に持っておいで。
君がぐっすり眠れるように、隣でできる限りのことはするから。

どう？眠れそう？大丈夫だよ、朝までちゃんとここにいるから。
君は本当に心配性だな...。
そんなに不安なら手を繋いでおいてあげる。
このくらいしかできないなんて本当に申し訳ないんだけど...。
ぬくもりを感じられるからこれでいいって、君はいつも可愛いことを言うよね...。
そんなに嬉しそうに言われたら起きても離したくなくなる。
ううん、なんでもない。それじゃあ、おやすみ。
...いい夢を。
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『悪夢からの逃避行』...似たような話を書いたことがあるような気もするのですが、どうだったか...。