物置小屋

１人向け・慰め系

もしかすると、それは明日への道しるべ。(理想です、ごめんなさい)

ただいま...あれ、おかしいな。
いつもならぱたぱたと駆け寄ってくるはずなのに...。
ねえ、いないの？鍵かかってる...開けるよ。
何してるの？駄目だよ、早くこっちに来て。
そっちに行ったら、怪我では済まないよ？
真っ暗なベランダから転落なんて、そんなの悲しいよ...。
ねえ、どうして泣いてるの？
ここだと暗すぎて読唇もちゃんとできないよ...。
今の君の気持ちを教えて？どうして飛び降りようとしているのか、何が君をそこに立たせているのか...俺にははっきりとは分からないよ。
お願い、ちゃんと話を聞きたい。
君の言葉で伝えてほしいんだ。
手すりから降りられない？...手、掴んで。
こっちにおいで。大丈夫だから。

温かい飲み物でも淹れようか。何がいい？...紅茶にするね。
大丈夫、手を止めなくていいから、抱えた思いを全部俺にぶちまけて？
『全部が辛い。周りからいつ治るのって言われるのも、おまえさえいなければって言われるのも』って...どうしてそんな心ないことを平気で言えるのかな...。
君は君なりに頑張ってる。家事をしながら、毎日俺の帰りを待ってくれて...在宅ワークだってちゃんとやってるでしょ？
締め切りも守って、要望にも応えて...。
言ってきたのはご家族？...それは余計に辛いね。
『全部疲れて、ここから飛べば何もできない私がいなくなって、みんなが喜んでくれると思った』...それは違う！
俺は、君がいなくなったら寂しいよ。
一緒にご飯を食べて、一緒に話して、一緒に寝て...。
身勝手な理由だけど、そんな時間がなくなったら俺はもう生きていけない。
それに、君は沢山のことができる。
掃除に料理、花のお世話...この前は俺の忘れ物を届けにきてくれた。
君には色んな事ができるんだよ。
その優しさに救われる人もきっといるはず。
だから、その代わりに俺が君を支えたい。
俺が君のことを救いたいんだ。
偽善だとか言われちゃうのかもしれないけど、こうやって君がただ側にいてくれるだけで俺は毎日幸せなんだよ。
どうしたの？メモの続き...『私がここにいることは許されるの？』って、当たり前でしょ？
たとえ誰かが君を嫌っても、俺が隣にいる。
寂しいときは、こうやって抱きしめているよ。
辛いときは、それを打ち消すことができるくらいに楽しいことでいっぱいにする...。
だからお願い、独りで抱えこまないで。
どんな些細なことでもいいから、話してほしい。
独りで死のうとなんてしないでほしいんだ...。
俺が君の明日への道しるべになるよ。
ごめんね、ずっと1人で戦ってきたんだね...。
泣いていいんだよ。君のことは俺が護るから。

少し落ち着いた？飛び降りる前に、絶対俺に話すこと。
約束だよ。それから...はい、これ。
この前食べてみたいって言ってたケーキを買ってきたんだ。
明日も何かひとつ、君が欲しいものを持って帰ってくるよ。
だから...俺の帰りをちゃんと待っててね。
明日も明後日もその先も、俺は君と一緒にいたいから。
...君は沢山のことができるってこと、俺が何度だって伝えるから。
勿論、愛してるってこともね。
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ごめんなさい、自分を奮い立たせる為に紡ぎました。
おまえさえいなければ、なんてよく言われます。
家族が味方なんてことは、私から見れば絶対にないのです。
私の味方は死んだ祖父母だけでした。
ふたりのことを思い出すと落ちこみます。
かなり幼い頃のことしか覚えていないので、それも悔しいです。
いいんです、私が悪いのだから。
けれど、彼女のように1人でも味方がいるなら...どうか、もう少しだけ踏みとどまってほしいのです。