物置小屋

１人向け・慰め系

天使な悪魔と幸福の庭(シリーズもの・応援花第何段かです)

おはよう。料理なんか毎日はなくてもいいっていつも...いただきます。
僕が食べはじめないと、君は席にすらつかないでしょ？
君がきてからもう1ヶ月になるのか...早いね。
いい加減慣れてほしいんだけど。
食事は僕がいなくても食べたいときに食べればいいし、逃げたいならいつでも逃げ出していいって言ってるのに。
...君みたいな子は初めてだよ。
寧ろ僕の方が振り回されてるような気がする。
なんでもない。今日は休みだから、何かしたいことがあるなら叶えるよ。
またなんでもって言う...ごめん、追い詰めるつもりじゃなかったんだ。
君の親は、そういうのを許してくれなかったんだったね。
殴ったり蹴ったり...それで言うことを聞かせようなんて、何度考えても人間の方がよっぽど化け物じゃないか。
こっちにおいで。抱きしめてあげる。
...我慢しなくていいから、ほら。
僕は叩かないし、君が頑張ってることを褒めたいだけ。
だけど、こうやって頭を撫でたり抱きしめることしか知らないから...。
やりたいことがないなら、僕がやりたいことにつきあってくれる？
それじゃあ、これに着替えて。
その服、気に入ってるんでしょ？土だらけになったらなかなか落ちないから。
そんなに慌てなくても、ちゃんとここで待ってる。
だから、ゆっくり着替えておいで。

...よし、それじゃあはじめよう。
中庭、殺風景だから何か植えようと思っていたんだ。
手伝って。...どうしてそんなに驚いた顔してるの？
その花、テレビで見たときに綺麗って言ってたでしょ？
これくらいならすぐ用意できるよ。僕は君が呼び出した悪魔だからね。
...怖くないの？大抵の人間は、僕みたいな存在を迫害するのに...正義の味方？
そんなこと、初めて言われた。
流石、僕が出会った人間の中で1番綺麗な心の持ち主なだけある。
種から育てるものと苗を移動させるものを用意したけど、どっちからやりたい？
分かった。じゃあ君は種、僕は苗。手分けした方が早いでしょ？
あ、そっか...やったことがないんじゃない？
そんなことで怒ったりしないから、謝らなくていい。
一緒に種の方から植えていこう。

終わった...疲れたんじゃない？
僕はここに水をやっておくから、君はまずお風呂に入ってきなよ。
ゆっくり浸かってくること。
じゃないと、風邪でも引いたら大変なことになるでしょ？
いつも言ってるけど、僕の心配は要らない。悪魔は人間より頑丈なんだ。
ここの水やり、明日から一緒にやろう。
人間には帰る場所が必要なんでしょ？
...調べてきたけど、捜索願さえ出されていない。
出ていっていいって言ってるのに、君は全然出ていかないし...。
だったら、これからここに部屋以外の居場所を作っていけばいい。
君が好きなものを沢山増やして、過ごしやすいようにする。
でも、出ていきたくなったらいつでも出ていっていいから。
どうして泣いてるの？...嬉しい？君はやっぱり変わってるね。
いけない、早くお風呂に入ってきて。
水やりしたら、リビングで待ってるから。

...はあ、何やってるんだろう。
まあ、だいぶあの子の物を買い揃えたし、笑顔も増えてきたし...。
相変わらず怖いものは多いみたいだけど、それも怖くなくなる日がきっとくる。
...なんて考えるなんて、本当にらしくなくて困る。
待ってないときっと不安がるし、早く済ませて行かないと。
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応援花第...何段だろう...。
とにかく、天使な悪魔シリーズにしてみました。
マリーゴールドの花言葉は、『信頼』『悲しみ』『変わらぬ愛』。
このふたりの関係にはしっくりくるかな？と思い綴りました。