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1人向け・慰め系
君にとっての想いの形(記憶が...ごめんなさい)
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おはよう。お、日記帳読んでるの?
俺にも...冗談だよ、ごめんごめん。
この前のデートの部分を読み返してるって...なんだか恥ずかしいな。
プリントシール...ああ、プリクラっていうんだっけ。どこに貼ろうか。
冷蔵庫に貼っておくって?俺はいいけど、もし別の場所に貼り換えようってなったときどうしようか?
マグネットで貼る?いいね、それ。いつでも場所を変えられるし...。
このクリップので挟んでおこうか。
今日は早く帰れるかどうか分からないから、先に寝てていいからね。
...それじゃあ、いってきます。
ただいま。遅くなっちゃってごめんね。ご飯も作ってくれてありがとう...って、どうかした?もう無理って...何かあったの?
これ、日記帳?いつも大切に持ち歩いているのに、どうしてこんなにぼろぼろになってるの?
...読み返していたら泥水に落としたって、もしかしなくても外で読んでたんだね。
最近雨が沢山降ったから、水はけが悪いところだったのかもしれないね...。
中身は無事?え、ちょっとだけ読めない頁があるって...どこのところ?
ああ、この日なら二人で出掛けた日だよ。
水族館へ行って、イルカショーを観て...そうだ、鞄にイルカのストラップがついてなかった?
それ、俺とお揃いなんだよ。
俺は財布につけてるけど...君がこっそり買ってくれたものなんだ。
それから、プリクラ?も撮ったんだよ。
...そう、その冷蔵庫に貼ってあるやつ。ふたりでどこに貼ろうかって話になったとき、ここならすぐ目につくからいいってことになって、だけど1回貼っちゃうとはがせなくなってもったいないからマグネットでとめようって話になったんだ。
...ごめん、君がそのときどう思っていたかまでは分からない。
分からないけど、君が笑ってたことはちゃんと俺が覚えてる。
言ったでしょ、君が忘れても俺が覚えてるから大丈夫だって。
謝らなくていい。忘れたくて忘れてるわけじゃないんだし、それに...これも前に言ったけど、君が忘れてるってことはそれだけ楽しかったってことだから、ちょっとだけ嬉しいんだ。
よしよし、大丈夫だよ。
俺はただ君の側にいられれば、それだけで幸せだから。
...少し落ち着いた?外で読んでいたのは、人と会うことになってたから?
分からないことを知られるのが嫌だから、か。
...ほら、これで涙ふいて?
ご飯も食べずに待っててくれてありがとう。
一緒に食べる為でしょ?...もっと早く帰ってこられればよかったのに。
それじゃあ、いただきます。
美味しかったよ、ありがとう。片づけは俺がやるから、君は部屋で日記書いておいで。
次は汚さないように気をつけてね。
...どうして、どうして彼女から大切な想い出を奪っていくんだよ。
彼女、また泣いてた。...見てることしかできないのかな。
お願い、どうか...もう少しだけでいいから、長く持たせられるようになりますように。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
毎日、喜楽の記憶が消える。
誰に話したらいいのか分からない。
誰でもいいから、忘れる私でもいいのだと言ってくれる存在がいれば...なんて、烏滸がましいでしょうか。
俺にも...冗談だよ、ごめんごめん。
この前のデートの部分を読み返してるって...なんだか恥ずかしいな。
プリントシール...ああ、プリクラっていうんだっけ。どこに貼ろうか。
冷蔵庫に貼っておくって?俺はいいけど、もし別の場所に貼り換えようってなったときどうしようか?
マグネットで貼る?いいね、それ。いつでも場所を変えられるし...。
このクリップので挟んでおこうか。
今日は早く帰れるかどうか分からないから、先に寝てていいからね。
...それじゃあ、いってきます。
ただいま。遅くなっちゃってごめんね。ご飯も作ってくれてありがとう...って、どうかした?もう無理って...何かあったの?
これ、日記帳?いつも大切に持ち歩いているのに、どうしてこんなにぼろぼろになってるの?
...読み返していたら泥水に落としたって、もしかしなくても外で読んでたんだね。
最近雨が沢山降ったから、水はけが悪いところだったのかもしれないね...。
中身は無事?え、ちょっとだけ読めない頁があるって...どこのところ?
ああ、この日なら二人で出掛けた日だよ。
水族館へ行って、イルカショーを観て...そうだ、鞄にイルカのストラップがついてなかった?
それ、俺とお揃いなんだよ。
俺は財布につけてるけど...君がこっそり買ってくれたものなんだ。
それから、プリクラ?も撮ったんだよ。
...そう、その冷蔵庫に貼ってあるやつ。ふたりでどこに貼ろうかって話になったとき、ここならすぐ目につくからいいってことになって、だけど1回貼っちゃうとはがせなくなってもったいないからマグネットでとめようって話になったんだ。
...ごめん、君がそのときどう思っていたかまでは分からない。
分からないけど、君が笑ってたことはちゃんと俺が覚えてる。
言ったでしょ、君が忘れても俺が覚えてるから大丈夫だって。
謝らなくていい。忘れたくて忘れてるわけじゃないんだし、それに...これも前に言ったけど、君が忘れてるってことはそれだけ楽しかったってことだから、ちょっとだけ嬉しいんだ。
よしよし、大丈夫だよ。
俺はただ君の側にいられれば、それだけで幸せだから。
...少し落ち着いた?外で読んでいたのは、人と会うことになってたから?
分からないことを知られるのが嫌だから、か。
...ほら、これで涙ふいて?
ご飯も食べずに待っててくれてありがとう。
一緒に食べる為でしょ?...もっと早く帰ってこられればよかったのに。
それじゃあ、いただきます。
美味しかったよ、ありがとう。片づけは俺がやるから、君は部屋で日記書いておいで。
次は汚さないように気をつけてね。
...どうして、どうして彼女から大切な想い出を奪っていくんだよ。
彼女、また泣いてた。...見てることしかできないのかな。
お願い、どうか...もう少しだけでいいから、長く持たせられるようになりますように。
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毎日、喜楽の記憶が消える。
誰に話したらいいのか分からない。
誰でもいいから、忘れる私でもいいのだと言ってくれる存在がいれば...なんて、烏滸がましいでしょうか。
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