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1人向け・イベント系
ふたりだけの誓い(愛の逃避行)
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小人さん、どうして泣いていらっしゃるんですか?
これは一体どういうことですか?この方はどうして眠って...お妃に毒を盛られた?成程、ありがとうございます。
小人さんたちにとって、この方は大切な姫だったのですね。
王子、どうされましたか?...え、この棺を運ぶのですか?
しかし...いえ、なんでもございません。かしこまりました。
ああ、すみません、何かに躓いてしまったようで...姫が、息を吹き返した?
立てますか、美しい姫。会ったことがあるような気がする...?
よくいる顔ですから。
林檎の欠片、ですね。いえ、私はお礼を言われるようなことは何もしておりません。
連れて帰る?...承知いたしました。
小人さん、すみません。今はまだ...。
王子、あなたはあの姫をどうなさるおつもりですか?
...彼女を愛せるのかと聞いたのです。
そろそろ?...やはりそういうことでしたか。
いえ、なんでもありません。
それでは、本日付でおいとまさせていただきます。
...姫、起きていらっしゃいますか?
あなたを拐いにきました。
そうです、私はあのとき王子の側にいた、家来のうちの一人で...あなたを起こした者です。
これからふたりでの逃避行がはじまります。
準備はよろしいですか?...では、参りましょう。
こんなときまで小人さんたちの心配なんて...あなたは本当に優しい方ですね。
安心してください、安全な場所へ連れていくということと、落ち着いたら住んでいる場所が分からないように手紙を出すことだけ伝えておきました。
王子があんな方だと、気づかなかったのでしょう?
...私も、はじめに気づいたときは驚きました。
ですが、それならあなたを渡すわけにはいかない。
お願いとは?え、口調を崩してほしい?
...分かった、それじゃあ昔みたいに話すよ。
まさか君が覚えていてくれるとは思ってなかった。
俺のことなんて、誰も覚えてないと思っていたんだ。
それに、君はもう殺されたと思っていたから...。
少しここで待ってて。大丈夫、すぐ戻るから。
...おまたせ。見張りに眠ってもらった。
さあ、行こう。ここを出れば自由だ。
隣町で、カフェを営む準備を整えている。
毎日俺の固いパンで我慢させてごめん。だけど、あの王子が食事に何かを混ぜこんでいるのを見た。
それに、生きた人間を愛せない王子が君を愛せるはずがないって思ったんだ。
...さあ、もうすぐ着くよ。
ここは廃墟同然の教会。昔一緒に遊んだよね?
俺も君も、義父や義母から疎まれて...こうして死んだことになりながらも生きている。
あのとき迎えに行けなかったことを、赦してほしい。
俺の心には、あの頃から君しかいなかった。
...君も同じだったって、本当?それなら、これを受け取ってほしい。
今ここで、神様にだって誓う。もう君を離さないって、独りにしないって誓うから...俺と結婚してください。
指、出してくれる?よかった、ぴったりだ。
沢山幸せにするから、これからよろしく。
追手はこないだろうし、たとえきたとしても、君を守り抜いてみせる。俺、あのときよりずっと強くなったんだよ。
...抱きしめてもいい?ありがとう。
もう少し生活が落ち着いたら、小人さんたちに手紙を出そう。
今ここで、ふたりだけの結婚式をしたい。...流石にダメだよね?
え、いいの?俺のお願いばっかりでごめん。だけど、ウェディングドレスも豪華な料理もいらない。
君が側にいる、それだけでいいんだ。
泣いてもいいんだよ。泣き止むまでずっとこうしてるから。
誓いの言葉ってどうやるんだっけ?
一緒にやりたい...勿論だよ。
健やかなるときも病めるときも、お互いに支えあうことを誓います。
...もっとちゃんとしたものもやりたいけど、こうやって誓いをたてられるのは嬉しいな。
これから一緒に幸せになろうね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『白雪姫』...本当はとても怖い童話なんです。
実母からの執拗とも言える追跡、見つけてくれた王子は死体愛好家...。
それに、本当の意味で姫を救ったのは、家来が躓いたからだと思うんです。
不思議だなと、小さい頃から思っていました。
これは一体どういうことですか?この方はどうして眠って...お妃に毒を盛られた?成程、ありがとうございます。
小人さんたちにとって、この方は大切な姫だったのですね。
王子、どうされましたか?...え、この棺を運ぶのですか?
しかし...いえ、なんでもございません。かしこまりました。
ああ、すみません、何かに躓いてしまったようで...姫が、息を吹き返した?
立てますか、美しい姫。会ったことがあるような気がする...?
よくいる顔ですから。
林檎の欠片、ですね。いえ、私はお礼を言われるようなことは何もしておりません。
連れて帰る?...承知いたしました。
小人さん、すみません。今はまだ...。
王子、あなたはあの姫をどうなさるおつもりですか?
...彼女を愛せるのかと聞いたのです。
そろそろ?...やはりそういうことでしたか。
いえ、なんでもありません。
それでは、本日付でおいとまさせていただきます。
...姫、起きていらっしゃいますか?
あなたを拐いにきました。
そうです、私はあのとき王子の側にいた、家来のうちの一人で...あなたを起こした者です。
これからふたりでの逃避行がはじまります。
準備はよろしいですか?...では、参りましょう。
こんなときまで小人さんたちの心配なんて...あなたは本当に優しい方ですね。
安心してください、安全な場所へ連れていくということと、落ち着いたら住んでいる場所が分からないように手紙を出すことだけ伝えておきました。
王子があんな方だと、気づかなかったのでしょう?
...私も、はじめに気づいたときは驚きました。
ですが、それならあなたを渡すわけにはいかない。
お願いとは?え、口調を崩してほしい?
...分かった、それじゃあ昔みたいに話すよ。
まさか君が覚えていてくれるとは思ってなかった。
俺のことなんて、誰も覚えてないと思っていたんだ。
それに、君はもう殺されたと思っていたから...。
少しここで待ってて。大丈夫、すぐ戻るから。
...おまたせ。見張りに眠ってもらった。
さあ、行こう。ここを出れば自由だ。
隣町で、カフェを営む準備を整えている。
毎日俺の固いパンで我慢させてごめん。だけど、あの王子が食事に何かを混ぜこんでいるのを見た。
それに、生きた人間を愛せない王子が君を愛せるはずがないって思ったんだ。
...さあ、もうすぐ着くよ。
ここは廃墟同然の教会。昔一緒に遊んだよね?
俺も君も、義父や義母から疎まれて...こうして死んだことになりながらも生きている。
あのとき迎えに行けなかったことを、赦してほしい。
俺の心には、あの頃から君しかいなかった。
...君も同じだったって、本当?それなら、これを受け取ってほしい。
今ここで、神様にだって誓う。もう君を離さないって、独りにしないって誓うから...俺と結婚してください。
指、出してくれる?よかった、ぴったりだ。
沢山幸せにするから、これからよろしく。
追手はこないだろうし、たとえきたとしても、君を守り抜いてみせる。俺、あのときよりずっと強くなったんだよ。
...抱きしめてもいい?ありがとう。
もう少し生活が落ち着いたら、小人さんたちに手紙を出そう。
今ここで、ふたりだけの結婚式をしたい。...流石にダメだよね?
え、いいの?俺のお願いばっかりでごめん。だけど、ウェディングドレスも豪華な料理もいらない。
君が側にいる、それだけでいいんだ。
泣いてもいいんだよ。泣き止むまでずっとこうしてるから。
誓いの言葉ってどうやるんだっけ?
一緒にやりたい...勿論だよ。
健やかなるときも病めるときも、お互いに支えあうことを誓います。
...もっとちゃんとしたものもやりたいけど、こうやって誓いをたてられるのは嬉しいな。
これから一緒に幸せになろうね。
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『白雪姫』...本当はとても怖い童話なんです。
実母からの執拗とも言える追跡、見つけてくれた王子は死体愛好家...。
それに、本当の意味で姫を救ったのは、家来が躓いたからだと思うんです。
不思議だなと、小さい頃から思っていました。
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