物置小屋

１人向け・慰め系

愛にカモミールを添えて(慰め系・迷う恋人に寄り添う)

今日結構列車混んでたね。
なんだかここまでの道がいつもより長く感じた...。
それで？どうして泣くの我慢してるの？
隠しとおせていたつもりだった？
残念だけど、俺相手に隠し事なんて百年早い。
それに...あんなふうに肩が震えてたら、誰だって分かる。
からかってるわけじゃなくて本気なんだ。
早く家帰ろう？話はそこでゆっくり聞かせてもらうから。


今日のご飯はおまえが好きな炒飯とワンタンスープです。
もしかして昨日食べてたとか...じゃ、ないよね。
最近お昼は別々に食べてたから、まさかって思ったんだ。
久しぶりならよかった...。食べられそう？
よし、それじゃあ食べながら話そうか。
暗い顔をしなくても大丈夫だよ。
それとも、俺相手じゃ話しづらいこと？
...話しづらいわけじゃないなら、やっぱりご飯を食べながら話そう？
おまえが溜めこんで辛いときに何もできないとか、絶対に嫌だから。ほら、話してみ？
...え、『学校を辞めたい』？何があったんだよ。嫌がらせって、どんなことされたのか教えてくれない？
それ、完璧な僻みだな。
おまえ、入学したとき特待生だっただろ？それを潰したかったのかもしれない。...それにしても卑劣すぎるけど。
入ってから成績が落ちっぱなしだったって...ごめん。なんで俺、今まで気づけなかったんだろうな。
おまえは悪くない、私なんかなんて思う必要もない。いいよ、沢山泣いて。
私がいなければなんて言うな、俺はおまえが必要だから。
俺はおまえが側にいないと笑えないよ。
辞めたかったら辞めてもいい。おまえが壊れてしまうくらいなら、おまえが後悔しないなら...俺はそれを応援する。絶対だ。
大丈夫、一緒にゆっくりやっていこう。
...約束。
ほら、涙拭いて。ご飯冷めたから温めなおす。
今日はいっぱい甘やかして、いっぱい撫でてやるよ。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
誰かにこう言ってほしかったのかもしれません。
半分は私の実体験です。
特待生で嫌がらせを受けて、特待生じゃなくなって、それでも嫌がらせを受けて、結局辞めて...。
後悔はしていませんが、とにかく孤独です。
そんなときにこんなふうな言葉をかけられたら、間違いなく泣いていたと思います。
辞めるのも勇気、通信制高校は不良が行く場所ではありません。
...少しでも偏見が減りますように。
また別の話もいつか創ろうと思います。
カモミールの花言葉は、『逆境に耐える』、『あなたを癒す』。
その意味をこめて、今回の作品にしようと思います。