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クロス×ストーリー(通常運転のイベントもの多め)
ハロウィン-泣かないver.-
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「今日はいつも以上におしゃれだね」
「そうかな?」
久遠は嬉しそうに笑って、手をさりげなく繋ぐ。
「すごく綺麗だと思う」
「あ、ありがとう...」
可愛らしいワンピースに、あまり履いているところを見たことがないヒール...。
かなり大人っぽくて、綺麗という言葉では表現しきれないほど輝いている。
早く座って休んでほしかったのだが、残念なことに上手くいかなかった。
「いらっしゃいませ。申し訳ないのですが、大変混みあっておりまして...」
そうして何件かお店をはしごしたが、結局入れなかった。
「ごめん。もっとちゃんと調べておけば...」
「ううん、気にしないで。テイクアウトのものでも買ってどこかで食べよう」
久遠の提案にただ頷くことしかできなくて、それが情けなくて仕方なかった。
はしゃぐばかりで、ろくに調べもせず...ただため息を吐くことしかできない。
「あ...」
「どうした?」
「お兄さんとも連絡先を交換したんだけど、これ...」
『久遠さん
大翔が何度電話しても出ないから、こうやってメッセージを送っておきます。
僕と詩音は、今夜あの家には戻りません。
だから、僕たちに気を遣わず、ふたりで好きなように過ごして。...何かあったらマンションにいるから』
本当に兄貴はいつもしっかりしていて、俺とは違う。
俺もきちんと計画をたてるべきだったのに...そんな後悔しかない。
「大翔?」
「行こうか」
結局、ロマンチックなことは何ひとつなく終わってしまう。
ただ出掛けて、困らせて...振り回してしまった。
「ごめん。誘っておいて全然何もできなくて...兄貴みたいにちゃんとできなくてごめん」
「どうして謝るの?私は楽しかったのに」
こんなにもぐだぐだになってしまったのに、それでも楽しかったと笑ってくれる。
そんな姿を見ていると、なんだか胸が熱くなってきた。
「私、今までこんなふうに外を歩いたことさえほとんどなかったし...大翔が一緒にいてくれたから、それだけで充分楽しかったの」
「久遠...」
「次に出掛けるときは、その...一緒に計画をたてようね」
「ありがとう...」
パンプキンスープを飲みながら、どちらからともなく距離を詰める。
そうして零になったとき、ぬくもりが重なった。
「...ねえ、大翔」
「どうした?」
「好きだよ」
「うん、俺も」
他人から見れば、それはただの食事かもしれない。
だが、この日のことは一生忘れられない思い出の1ページになった。
「そうかな?」
久遠は嬉しそうに笑って、手をさりげなく繋ぐ。
「すごく綺麗だと思う」
「あ、ありがとう...」
可愛らしいワンピースに、あまり履いているところを見たことがないヒール...。
かなり大人っぽくて、綺麗という言葉では表現しきれないほど輝いている。
早く座って休んでほしかったのだが、残念なことに上手くいかなかった。
「いらっしゃいませ。申し訳ないのですが、大変混みあっておりまして...」
そうして何件かお店をはしごしたが、結局入れなかった。
「ごめん。もっとちゃんと調べておけば...」
「ううん、気にしないで。テイクアウトのものでも買ってどこかで食べよう」
久遠の提案にただ頷くことしかできなくて、それが情けなくて仕方なかった。
はしゃぐばかりで、ろくに調べもせず...ただため息を吐くことしかできない。
「あ...」
「どうした?」
「お兄さんとも連絡先を交換したんだけど、これ...」
『久遠さん
大翔が何度電話しても出ないから、こうやってメッセージを送っておきます。
僕と詩音は、今夜あの家には戻りません。
だから、僕たちに気を遣わず、ふたりで好きなように過ごして。...何かあったらマンションにいるから』
本当に兄貴はいつもしっかりしていて、俺とは違う。
俺もきちんと計画をたてるべきだったのに...そんな後悔しかない。
「大翔?」
「行こうか」
結局、ロマンチックなことは何ひとつなく終わってしまう。
ただ出掛けて、困らせて...振り回してしまった。
「ごめん。誘っておいて全然何もできなくて...兄貴みたいにちゃんとできなくてごめん」
「どうして謝るの?私は楽しかったのに」
こんなにもぐだぐだになってしまったのに、それでも楽しかったと笑ってくれる。
そんな姿を見ていると、なんだか胸が熱くなってきた。
「私、今までこんなふうに外を歩いたことさえほとんどなかったし...大翔が一緒にいてくれたから、それだけで充分楽しかったの」
「久遠...」
「次に出掛けるときは、その...一緒に計画をたてようね」
「ありがとう...」
パンプキンスープを飲みながら、どちらからともなく距離を詰める。
そうして零になったとき、ぬくもりが重なった。
「...ねえ、大翔」
「どうした?」
「好きだよ」
「うん、俺も」
他人から見れば、それはただの食事かもしれない。
だが、この日のことは一生忘れられない思い出の1ページになった。
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