路地裏のマッチ売りの少女

黒蝶

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Collaboration plan-One Room-

part7『壊れた部屋』-Melty Cooking-(Black×White)

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ー**ー
「...抜けた。俺の勝ちだね」
○「容赦ないですね...」
何ゲームか繰り返し、俺は無事勝利することができた。
▼「1番負けた奴。正直に手をあげろ」
黒羽さんがゆっくりと右手をあげた。
メランコリーでもブラックジャックでも勝っていなかった黒羽さんは持ち点が低かった。
▼「なら、あとで部屋にこい。...いいな?」
「分かった...」
黒羽さんの顔色が、どこか悪く見えた。
【そろそろ食事にしては如何ですか?】
「...流石は『Black Room』だな」
「食材はどこにあるの?」
アイリスが不思議そうにキッチンの方を見ている。
「それならこの中にあるはずです」
メルが冷蔵庫を開けると、やはり中には材料がぎっしりと詰まっていた。
○「これだけあれば、和洋中となんでもできそうです」
▼「ここでその言葉は通じるのか?」
○「...それもそうか」
「ローストビーフでも作りましょうか」
俺がそう提案すると、意外にもあっさり意見がとおった。
(よし、なんとかみんなに喜んでもらえるといいな)
「あの、カムイ」
「どうしたの?」
「何かお手伝いできることはありますか?」
ー*ー
なんでもいいからカムイの力になりたかった。
カムイの側にいたかった。
「それなら...材料の下拵えを手伝ってくれる?」
「はい!」
ちらりと横目で見ると、エリックさんとアイリスさんが仲良く話しながら付け合わせのサラダを作っていた。
「切り方、これで合ってる?」
「ああ、いいと思うぞ」
(仲良しさんでよかったです)
黒羽さんたちは別の所で何か難しいものを作っているようだった。
▼「ここには炊飯器は...流石にないか。土鍋ならあるみたいだな」
○「土鍋で炊くのか?」
「そもそも土鍋でご飯ってできるの?」
(何を作っていらっしゃるんでしょう?)
「メル、次はここを切って」
「はい!」
気がつくと色々な料理が完成しつつあった。
見たことがないものもある。
「ありがとう」
「...!」
私はいつものように頭を撫でてもらって気分があがっていた。
「さて、そろそろ並べに行こうか」
「はい!」










【次回予告】
ついにはじまる晩餐会。
「このお料理ははじめて見ました!」
1位になった人物はケーキをほおばり...そしてそのあとは恒例のバスタイム!
▼「何故ここにこの設備がある?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
読者様方、こんばんは。
更新するのも久しぶりなのに、量が少なめです、ごめんなさい。
ようやくご飯までいきました。
リクエスト等ありましたら教えてください。
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感想 76

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