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Until the day when I get married.-Light of a new request-
閑話『Tryst of a secret』
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『たまたま会うのは問題ないはずだから』
カムイのアドバイスを元に、俺はアイリスを探した。
(先にメアの所へ行くか)
寂しい思いをさせたくない。
俺はこの手で、アイリスを護りたい。
...今からでも、間に合うだろうか。
《アイリス目線》
冷たい場所に、おかしなお部屋の隣にある場所に入れられた。
寒い。
冷たい。
暗い。
「...」
目の前の男の人が、私を見ている。
普通じゃない。
「ふぁ~...」
こんな場所で、欠伸?
どうしてそんなに呑気でいられるんだろう。
「ひぃ!『呪いの悪夢』!」
「酷くない?僕は部屋から出ただけなのに...」
ぷう、と頬を膨らませているその人は、私を見て呟いた。
「アイリーン...?」
「お母さんのこと、知ってるの?」
「ああ、きみが噂の!そういえば、今日はぼうやたちがくるって言ってたよ」
「ぼうや...?」
私は疑問に思った。
「ねえ、あなたはここから勝手に出られるの?」
「ううん、鍵を壊しただけ!」
満面の笑顔で言っているけれど...それって、やってはいけないことなんじゃ...。
「おい、また勝手に出歩いて...!」
今見えているのは、幻?
それとも...
「アイリス」
「エリック...」
「すまない、すぐに出してやりたいが...もう少し待ってほしい」
私をここから出す為に、わざわざきてくれたの?
そう思うと、私は嬉しくなってきた。
エリックも、私を捨てると思っていた。
置いていかれると。
でも、きてくれた。
ちゃんと、迎えに...。
「アイリス、どうした?」
《エリック目線》
目の前でアイリスが泣いている。
俺にはその理由が分からなかった。
「あの、僕もいるんだけど...」
「アイリス、こいつと話してくるから、待っていてくれるか?」
アイリスは首を縦にふった。
「よし、じゃあ少し行ってくる」
俺は格子越しにアイリスと手を合わせた。
...いつもより、冷たいような気がした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ぼうやたちは?」
「今日は俺が代わりだ」
「そっか、あの子が捕まったから?」
「ああ」
「本当にあの人そっくりな子だね」
メアは何かを思い出すように、ふっと目を細めた。
「ぼうやから頼まれたものだよ」
「分かった」
「あの子と話していくんでしょ?『僕は逃げてるから』、その目撃情報を集めなよ」
「...ありがとう」
そう言って、メアは特別な牢屋から抜け出した。
「アイリス、待たせたな」
「ううん、いい。エリックはきてくれた。だから、いい」
アイリスはまだ泣いている様子だった。
本当は涙を拭ってやりたいが、今はそれができない。
(俺にできるのは...)
「これで涙を拭け。いいな?」
《アイリス目線》
エリックは優しい。
私はそのハンカチを受け取った。
「ありがとう」
「おまえが無実だと、絶対に証明する。今、カムイとメルが放火事件の詳細を調べている。俺もこのあと、調べに行くつもりだ」
「本当に、信じてくれるの?」
「当たり前だろう?俺はおまえを守りたい」
私はとっても幸せな気分になった。
もう死んでも悔いがない...そう思えるほどに。
「エリック警部補」
「...アイリス、ここで俺と話したことや隣の部屋から出てきた奴のことは秘密にしておいてくれ。...またくる」
「うん、待ってる」
エリックは走っていってしまった。
隣の部屋の人は部屋に入れられて、もう外には出てこなかった。
私はエリックがくれたハンカチを見る。
...中に何か入っている。
私はそこにそっと手をあてた。
紙だ。
『心配するな。おまえは優しい。だから誰も殺したりしない。俺はそう思ってる。信じてほしい。俺はおまえを護る』
「エリック...」
私は小さい窓から見える空を見上げた。
零れ落ちる雫を、止めることはできなかった。
《エリック目線》
なんとかアイリスと会っているところは見られずにすんだ。
(今度メアに礼をしないとな)
馬車がなかなか捕まらず、仕方がないので署に寄ることにした。
そこで俺は、手に入れたかったものを見つけた。
「警部補、それ警部補が組みたてるのですか?」
「ああ。俺がやる」
「承知いたしました!」
「ありがとう、アダム」
コーヒーを飲みながら、資料をぱらぱらと読む。
俺はある共通点に気づいた。
(カムイが調べているこの事件...放火事件と共通点が多い)
俺は粉々のそれを持ち、勢いよく立ちあがった。
「警部補、どちらへ行かれるのですか?」
「これを完成させてくる」
「お疲れ様です!」
署にきてから呼んでおいた馬車に乗り、急いでカムイたちの所へ向かう。
その頃には、朝陽がのぼりはじめていた。
(アイリス。早く出してやるから、だからその時は...)
ーーアイリスの裁判まで、あと三日。
カムイのアドバイスを元に、俺はアイリスを探した。
(先にメアの所へ行くか)
寂しい思いをさせたくない。
俺はこの手で、アイリスを護りたい。
...今からでも、間に合うだろうか。
《アイリス目線》
冷たい場所に、おかしなお部屋の隣にある場所に入れられた。
寒い。
冷たい。
暗い。
「...」
目の前の男の人が、私を見ている。
普通じゃない。
「ふぁ~...」
こんな場所で、欠伸?
どうしてそんなに呑気でいられるんだろう。
「ひぃ!『呪いの悪夢』!」
「酷くない?僕は部屋から出ただけなのに...」
ぷう、と頬を膨らませているその人は、私を見て呟いた。
「アイリーン...?」
「お母さんのこと、知ってるの?」
「ああ、きみが噂の!そういえば、今日はぼうやたちがくるって言ってたよ」
「ぼうや...?」
私は疑問に思った。
「ねえ、あなたはここから勝手に出られるの?」
「ううん、鍵を壊しただけ!」
満面の笑顔で言っているけれど...それって、やってはいけないことなんじゃ...。
「おい、また勝手に出歩いて...!」
今見えているのは、幻?
それとも...
「アイリス」
「エリック...」
「すまない、すぐに出してやりたいが...もう少し待ってほしい」
私をここから出す為に、わざわざきてくれたの?
そう思うと、私は嬉しくなってきた。
エリックも、私を捨てると思っていた。
置いていかれると。
でも、きてくれた。
ちゃんと、迎えに...。
「アイリス、どうした?」
《エリック目線》
目の前でアイリスが泣いている。
俺にはその理由が分からなかった。
「あの、僕もいるんだけど...」
「アイリス、こいつと話してくるから、待っていてくれるか?」
アイリスは首を縦にふった。
「よし、じゃあ少し行ってくる」
俺は格子越しにアイリスと手を合わせた。
...いつもより、冷たいような気がした。
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「ぼうやたちは?」
「今日は俺が代わりだ」
「そっか、あの子が捕まったから?」
「ああ」
「本当にあの人そっくりな子だね」
メアは何かを思い出すように、ふっと目を細めた。
「ぼうやから頼まれたものだよ」
「分かった」
「あの子と話していくんでしょ?『僕は逃げてるから』、その目撃情報を集めなよ」
「...ありがとう」
そう言って、メアは特別な牢屋から抜け出した。
「アイリス、待たせたな」
「ううん、いい。エリックはきてくれた。だから、いい」
アイリスはまだ泣いている様子だった。
本当は涙を拭ってやりたいが、今はそれができない。
(俺にできるのは...)
「これで涙を拭け。いいな?」
《アイリス目線》
エリックは優しい。
私はそのハンカチを受け取った。
「ありがとう」
「おまえが無実だと、絶対に証明する。今、カムイとメルが放火事件の詳細を調べている。俺もこのあと、調べに行くつもりだ」
「本当に、信じてくれるの?」
「当たり前だろう?俺はおまえを守りたい」
私はとっても幸せな気分になった。
もう死んでも悔いがない...そう思えるほどに。
「エリック警部補」
「...アイリス、ここで俺と話したことや隣の部屋から出てきた奴のことは秘密にしておいてくれ。...またくる」
「うん、待ってる」
エリックは走っていってしまった。
隣の部屋の人は部屋に入れられて、もう外には出てこなかった。
私はエリックがくれたハンカチを見る。
...中に何か入っている。
私はそこにそっと手をあてた。
紙だ。
『心配するな。おまえは優しい。だから誰も殺したりしない。俺はそう思ってる。信じてほしい。俺はおまえを護る』
「エリック...」
私は小さい窓から見える空を見上げた。
零れ落ちる雫を、止めることはできなかった。
《エリック目線》
なんとかアイリスと会っているところは見られずにすんだ。
(今度メアに礼をしないとな)
馬車がなかなか捕まらず、仕方がないので署に寄ることにした。
そこで俺は、手に入れたかったものを見つけた。
「警部補、それ警部補が組みたてるのですか?」
「ああ。俺がやる」
「承知いたしました!」
「ありがとう、アダム」
コーヒーを飲みながら、資料をぱらぱらと読む。
俺はある共通点に気づいた。
(カムイが調べているこの事件...放火事件と共通点が多い)
俺は粉々のそれを持ち、勢いよく立ちあがった。
「警部補、どちらへ行かれるのですか?」
「これを完成させてくる」
「お疲れ様です!」
署にきてから呼んでおいた馬車に乗り、急いでカムイたちの所へ向かう。
その頃には、朝陽がのぼりはじめていた。
(アイリス。早く出してやるから、だからその時は...)
ーーアイリスの裁判まで、あと三日。
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