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Until the day when I get married.-New dark appearance-
第112話
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私は、話せることを話した。
時々震えて上手く話せなくなったけれど、カムイがずっと手を握っていてくれた。
エリックさんも、私が話すのを待ってくれた。
全て聞き終わったあと、エリックさんは申し訳なさそうな表情で私を見ていた。
「成程。辛いことを聞いて悪かった」
「いえ、エリックさんのせいではありませんから...」
そう、これは誰かが悪いわけじゃない。
でも...私の震えは止まらなかった。
(最近平和だったからでしょうか...?)
今までなら、こんなことなかったのに。
ー*ー
その夜、私はなかなか寝つけなかった。
目を閉じるとお腹の傷が痛んで、あの日のことを思い出してしまう。
(それに、エリックさんは悪くないのにあんなお顔をさせてしまいました...)
『おまえなんか要らないんだよ!』
...久しぶりに、あの人に言われた言葉を思い出した。
「メル」
「...!」
ー**ー
様子がずっと変だったので、俺は寝たふりをすることにした。
「...っ」
痛みを堪えるような声。
(やっぱり何かあるな)
「メル」
「...!」
やはりメルは俺が寝ていると思っていたようで、とても驚いていた。
「どうしたの?顔真っ青だよ?」
「私は...」
俺はメルの言葉を待つ。
「私は、エリックさんを傷つけてしまいました。エリックさんのせいじゃないのに...。カムイに頼ってばかりですし、私は本当にダメで、ダメで...ダメダメです」
目に涙を溜め、メルは苦しそうに微笑んだ。
俺は、そんなメルを抱きしめた。
「メルはいい子だよ。だって、周りをちゃんと見てるから。本当にダメなのは、周りを見ずに自分のことしか考えない人だよ」
「でも...っ」
ポロポロと零れ落ちる涙を拭いながら、俺はメルに言い聞かせた。
「メル、今回のことは誰も悪くないんだ。それに、メルは一人で抱えすぎだ。もっと周りを頼っていいんだよ...」
「...っっ...ごめ、なさい...」
メルは泣きながら、俺に抱きついてきた。
俺はメルの頭を撫でながら、どうすればメルが元気になってくれるか考えた。
ー*ー
「んん...」
「おはよう、メル」
「お、おはようございます、カムイ」
私はいつの間にか眠ってしまったようだ。
「あの、」
「『ごめんなさい』はなしね。俺は嬉しかったから」
カムイには全部分かってしまうみたいだ。
「メルがよければ、行きたい所があるんだけど...いいかな?」
「はい!」
カムイが一緒なら、きっと大丈夫だ。
どこへだって行けるような気がする。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「あれ?二人ともいらっしゃい!」
「ナタリーさん、こんにちは」
「今日はどうしたの?」
「サマーフェスティバルの洋服を買いにきたんだけど...」
「好きなの選んでて。...いらっしゃいませ!」
そう言って、ナタリーさんは別のお客さんのところへ行ってしまった。
「イースターの時みたいに、メルの洋服を選んでもいいかな?」
「それなら、私もカムイのお洋服を選びたいです」
カムイが私に笑いかけてくれた。
「行こう」
いつものように手を差し伸べて、私がその手をとったあとは歩調を合わせてくれた。
「メルは白も似合いそうだよね。でも、夏だと...緑?青?」
一生懸命悩んでくれるカムイがすごくかっこよくて、いつもよりドキドキしてしまう。
「メル?」
ー**ー
メルはなんだかぼうっとしているように見える。
「メル?」
「ごめんなさい、ぼうっとしていました...」
「いいよ、気にしないで。...ちょっとだけ後ろを向いててね」
「はい」
俺はメルの眼帯が外れかけていたので、直すことにした。
今度はほどけないようにしっかりと結んだ。
「できたよ」
「ありがとうございます」
「さて、メルは何色がいい?」
「やっぱり、青でしょうか...?」
「俺は緑も似合うと思うよ」
メルはにこにこ笑って、それじゃあ緑を着てみますと言っていた。
(よかった、ちゃんと笑ってくれた)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ど、どうでしょうか...?」
メルは恥ずかしそうにもじもじとしている。
...家だったら抱きしめていたかもしれない。
「うん、似合ってる」
「これにします」
「俺はどうしようかな...」
メルが青が基調のセットをさす。
「これはどうでしょうか?」
「俺に似合うかな?」
「はい!きっと似合います」
俺が着替えて出てみると、メルが目を見開いた。
(やっぱり合わなかったのかな...)
「カムイはなんでも着こなせてしまうんですね」
メルは頬を赤くしてこちらを見ていた。
似合わないわけではなかったようだ。
「お二人さん、ここはお店なんだけど...」
「ごめんなさい!」
「ナタリー、買うものは決めた。持ってかえるから包装をお願いするよ」
二人きりでないことをすっかり忘れていて、俺たちは会計をすませたあと、急いで店をあとにした。
時々震えて上手く話せなくなったけれど、カムイがずっと手を握っていてくれた。
エリックさんも、私が話すのを待ってくれた。
全て聞き終わったあと、エリックさんは申し訳なさそうな表情で私を見ていた。
「成程。辛いことを聞いて悪かった」
「いえ、エリックさんのせいではありませんから...」
そう、これは誰かが悪いわけじゃない。
でも...私の震えは止まらなかった。
(最近平和だったからでしょうか...?)
今までなら、こんなことなかったのに。
ー*ー
その夜、私はなかなか寝つけなかった。
目を閉じるとお腹の傷が痛んで、あの日のことを思い出してしまう。
(それに、エリックさんは悪くないのにあんなお顔をさせてしまいました...)
『おまえなんか要らないんだよ!』
...久しぶりに、あの人に言われた言葉を思い出した。
「メル」
「...!」
ー**ー
様子がずっと変だったので、俺は寝たふりをすることにした。
「...っ」
痛みを堪えるような声。
(やっぱり何かあるな)
「メル」
「...!」
やはりメルは俺が寝ていると思っていたようで、とても驚いていた。
「どうしたの?顔真っ青だよ?」
「私は...」
俺はメルの言葉を待つ。
「私は、エリックさんを傷つけてしまいました。エリックさんのせいじゃないのに...。カムイに頼ってばかりですし、私は本当にダメで、ダメで...ダメダメです」
目に涙を溜め、メルは苦しそうに微笑んだ。
俺は、そんなメルを抱きしめた。
「メルはいい子だよ。だって、周りをちゃんと見てるから。本当にダメなのは、周りを見ずに自分のことしか考えない人だよ」
「でも...っ」
ポロポロと零れ落ちる涙を拭いながら、俺はメルに言い聞かせた。
「メル、今回のことは誰も悪くないんだ。それに、メルは一人で抱えすぎだ。もっと周りを頼っていいんだよ...」
「...っっ...ごめ、なさい...」
メルは泣きながら、俺に抱きついてきた。
俺はメルの頭を撫でながら、どうすればメルが元気になってくれるか考えた。
ー*ー
「んん...」
「おはよう、メル」
「お、おはようございます、カムイ」
私はいつの間にか眠ってしまったようだ。
「あの、」
「『ごめんなさい』はなしね。俺は嬉しかったから」
カムイには全部分かってしまうみたいだ。
「メルがよければ、行きたい所があるんだけど...いいかな?」
「はい!」
カムイが一緒なら、きっと大丈夫だ。
どこへだって行けるような気がする。
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「あれ?二人ともいらっしゃい!」
「ナタリーさん、こんにちは」
「今日はどうしたの?」
「サマーフェスティバルの洋服を買いにきたんだけど...」
「好きなの選んでて。...いらっしゃいませ!」
そう言って、ナタリーさんは別のお客さんのところへ行ってしまった。
「イースターの時みたいに、メルの洋服を選んでもいいかな?」
「それなら、私もカムイのお洋服を選びたいです」
カムイが私に笑いかけてくれた。
「行こう」
いつものように手を差し伸べて、私がその手をとったあとは歩調を合わせてくれた。
「メルは白も似合いそうだよね。でも、夏だと...緑?青?」
一生懸命悩んでくれるカムイがすごくかっこよくて、いつもよりドキドキしてしまう。
「メル?」
ー**ー
メルはなんだかぼうっとしているように見える。
「メル?」
「ごめんなさい、ぼうっとしていました...」
「いいよ、気にしないで。...ちょっとだけ後ろを向いててね」
「はい」
俺はメルの眼帯が外れかけていたので、直すことにした。
今度はほどけないようにしっかりと結んだ。
「できたよ」
「ありがとうございます」
「さて、メルは何色がいい?」
「やっぱり、青でしょうか...?」
「俺は緑も似合うと思うよ」
メルはにこにこ笑って、それじゃあ緑を着てみますと言っていた。
(よかった、ちゃんと笑ってくれた)
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「ど、どうでしょうか...?」
メルは恥ずかしそうにもじもじとしている。
...家だったら抱きしめていたかもしれない。
「うん、似合ってる」
「これにします」
「俺はどうしようかな...」
メルが青が基調のセットをさす。
「これはどうでしょうか?」
「俺に似合うかな?」
「はい!きっと似合います」
俺が着替えて出てみると、メルが目を見開いた。
(やっぱり合わなかったのかな...)
「カムイはなんでも着こなせてしまうんですね」
メルは頬を赤くしてこちらを見ていた。
似合わないわけではなかったようだ。
「お二人さん、ここはお店なんだけど...」
「ごめんなさい!」
「ナタリー、買うものは決めた。持ってかえるから包装をお願いするよ」
二人きりでないことをすっかり忘れていて、俺たちは会計をすませたあと、急いで店をあとにした。
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