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Until the day when I get engaged.-The light which comes over darkness-
第21話
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ー*ー
家にたどり着くまで、私もカムイも無言だった。
カムイが救急箱を持ってきて私の手当てをしてくれる。
「少し血が出てるね。ちょっと痛むかもしれない...痛かったら言ってね」
「っ!」
「よし、消毒終わり!じゃあこのガーゼを医療用テープで止めて...。傷そのものは深くないけど、バイ菌が入っていたりするといけないから毎日消毒させてね」
「はい...」
私は手当てをしてもらったあと、冷蔵庫から氷をとって小袋に詰める。
カムイの少し腫れてしまっている頬にあてる。
「冷たっ」
「ごめんなさい。これで腫れが...」
私が小袋を持っている方の手をカムイの手が引き離す。
「ありがとう」
カムイの手がわしゃわしゃと私の頭を撫で、カムイはキッチンに立つ。
「これだけ残っていれば大丈夫かな」
その一言を聞いて思い出す。
(そうでした、たしか夕飯の買い出しに行っていた途中だったのに...)
何も買わずに帰らざるを得ない状況にしてしまったことに対して、私はさらに申し訳なく思った。
しばらく待っていると、カムイがキッチンから戻ってくる。
「これ飲んでみて?」
私はそのスープを飲んでみる。
「美味しいです...!カボチャが入っているのですか?」
「うん。パンプキンスープだよ」
「私にも作れるでしょうか?」
「今度は一緒に作ろうね」
「はい!」
カムイがじっと私の方を見ている。
「...よかった、やっと笑ってくれた」
「あ...」
また気を遣わせてしまったのだと思うと、とても胸が苦しかった。
私は思わず立ちあがってカムイを抱きしめてしまっていた。
「わ、メル⁉」
ー**ー
急にどうしたんだろうかと思った。
「もしかして、傷が痛む?」
「カムイ...ごめんなさいっ。私は、カムイにっ、迷惑ばかりかけてっ...」
メルは泣きながら言っていたけれど、先程の事件が原因だとすぐに分かった。
俺は片手でメルが作ってくれた氷袋をもっていたので、あいている手で抱きしめかえした。
「今日のメル、すごく頑張ってたね。俺を庇って...俺のことを守ろうとしてくれた。メルが一番怖かったはずなのに、勇気を出して言ってくれたでしょ?なかなかできることじゃないよ」
「カムイ...」
「ありがとう、メル。俺はすごく嬉しかったよ。買い物にはこれからいつでも行ける。だから...メルは心配しなくていいんだよ。でも今日みたいなことをしたらメルが危ないから、次からはやめてね」
「...分かりません」
(分からない?)
俺は首をかしげた。
俺は何か、間違ったことを言ったのだろうか。
「今日も気づいたら体が動いていました。だからもし、カムイが痛い思いや辛い思いをしそうになったら...また危ないことをしてしまうかもしれません」
...純粋な、可愛らしい回答だと俺は思ってしまった。
「じゃあ...できるだけ危ないことはしないって約束して」
「はい、分かりました」
本当にメルは素直でいい子だと思う。
そんな時、突然ドアが開かれた。
(まずい、鍵を閉め忘れて...)
メルを抱きしめていた手でナイフを握り、ドアの方に向ける。
入ってきたのは...
「調書のために、話を聞きにきた」
険しい顔をした、エリックだった。
ー*ー
「エリックさん?」
「目が腫れてしまっているぞ」
「...!」
泣いていたことが一発でバレてしまった。
(流石はおまわりさんです...)
「調書ってさっきのこと?」
「ああ、落ち着く時間をあげたいから明日でいいだろうと言ったのだが、上がうるさくてな...すまない」
「俺はいいけど、メルを傷つける質問はなしだぞ?」
「ああ、もちろんだ」
カムイもエリックさんも、私に気を遣ってくれていることが分かる。
「ではまず、事件の発端についてだが...」
「それは俺が悪いんだ。いつの間にか殺気を放ってしまっていたようで...」
私とカムイは覚えていることをできるだけ答えた。
「成る程...では一応確認してくれるか?」
【調書
事件No.812 作成者:エリック警部補
メインストリートにておこった暴行事件である。被害者は少女(十六)、医師(十八)であり、加害者は少女の元・父親である。正確に言えば少女と父親は血縁関係であるが、父親は新しい家庭を持つために少女を追い出した。少女と医師は恋人関係にあり、二人は夕飯の買い物に行っていた。そこで偶然父親とその新しい家族に遭遇、父親と医師が口論になり、父親が医師の左頬を拳で殴り、軽傷を負わせた。その後、医師を庇うように少女が父親の前に立ったが力の差は歴然であった。少女は髪を引っ張られ、右頬を平手打ちされ、全治二週間の中重度の怪我を負った。カルテを証拠として提出、父親が少女に対して繰り返していた暴行についても余罪があるものとみて調査を進めることとする。
暴行の疑いについても少女についてのカルテを証拠として提出する】
僅か十分ほどでこれを完成させたエリックさんは本当にすごいと思う。
それに今更ながら私は気づいた。
「エリックさんって警部補さんなんですか⁉結構偉い人なのでは...」
「俺はそういうのは気にしないんだ。警部補って呼ばれるのはあまり好きじゃない」
「そうなんですか...」
「はい、カルテ」
カムイが十数枚のカルテをエリックさんに渡した。
「たしかに受け取った。任せろ二人とも、必ず牢の中にいれてやる」
「メルが傷つくのは嫌だからね、お願いするよ」
「あの、エリックさん。もしお時間があるのでしたら...あの人と一緒に暮らしていた女性と赤ちゃんが何もされていないのか調べていただけませんか?」
カムイとエリックは顔を見合わせた。
「メルはこんな時でも人の事が一番なんだね」
「安心しろ、俺の部下にすでに向かわせている」
「ありがとうございます」
(あの方たち、何もされてないといいですけど...)
「では邪魔したな。二人でゆっくり休め」
「うん、そうするつもりだよ」
「ありがとうございました!」
調書と証拠のカルテを持って、エリックさんは行ってしまった。
「ねえ、メル。紅茶を淹れてもらってもいいかな?気分転換に少しだけお話しようか」
カムイの気遣いは本当にありがたい。
「はい!」
私ははりきってアールグレイを淹れた。
家にたどり着くまで、私もカムイも無言だった。
カムイが救急箱を持ってきて私の手当てをしてくれる。
「少し血が出てるね。ちょっと痛むかもしれない...痛かったら言ってね」
「っ!」
「よし、消毒終わり!じゃあこのガーゼを医療用テープで止めて...。傷そのものは深くないけど、バイ菌が入っていたりするといけないから毎日消毒させてね」
「はい...」
私は手当てをしてもらったあと、冷蔵庫から氷をとって小袋に詰める。
カムイの少し腫れてしまっている頬にあてる。
「冷たっ」
「ごめんなさい。これで腫れが...」
私が小袋を持っている方の手をカムイの手が引き離す。
「ありがとう」
カムイの手がわしゃわしゃと私の頭を撫で、カムイはキッチンに立つ。
「これだけ残っていれば大丈夫かな」
その一言を聞いて思い出す。
(そうでした、たしか夕飯の買い出しに行っていた途中だったのに...)
何も買わずに帰らざるを得ない状況にしてしまったことに対して、私はさらに申し訳なく思った。
しばらく待っていると、カムイがキッチンから戻ってくる。
「これ飲んでみて?」
私はそのスープを飲んでみる。
「美味しいです...!カボチャが入っているのですか?」
「うん。パンプキンスープだよ」
「私にも作れるでしょうか?」
「今度は一緒に作ろうね」
「はい!」
カムイがじっと私の方を見ている。
「...よかった、やっと笑ってくれた」
「あ...」
また気を遣わせてしまったのだと思うと、とても胸が苦しかった。
私は思わず立ちあがってカムイを抱きしめてしまっていた。
「わ、メル⁉」
ー**ー
急にどうしたんだろうかと思った。
「もしかして、傷が痛む?」
「カムイ...ごめんなさいっ。私は、カムイにっ、迷惑ばかりかけてっ...」
メルは泣きながら言っていたけれど、先程の事件が原因だとすぐに分かった。
俺は片手でメルが作ってくれた氷袋をもっていたので、あいている手で抱きしめかえした。
「今日のメル、すごく頑張ってたね。俺を庇って...俺のことを守ろうとしてくれた。メルが一番怖かったはずなのに、勇気を出して言ってくれたでしょ?なかなかできることじゃないよ」
「カムイ...」
「ありがとう、メル。俺はすごく嬉しかったよ。買い物にはこれからいつでも行ける。だから...メルは心配しなくていいんだよ。でも今日みたいなことをしたらメルが危ないから、次からはやめてね」
「...分かりません」
(分からない?)
俺は首をかしげた。
俺は何か、間違ったことを言ったのだろうか。
「今日も気づいたら体が動いていました。だからもし、カムイが痛い思いや辛い思いをしそうになったら...また危ないことをしてしまうかもしれません」
...純粋な、可愛らしい回答だと俺は思ってしまった。
「じゃあ...できるだけ危ないことはしないって約束して」
「はい、分かりました」
本当にメルは素直でいい子だと思う。
そんな時、突然ドアが開かれた。
(まずい、鍵を閉め忘れて...)
メルを抱きしめていた手でナイフを握り、ドアの方に向ける。
入ってきたのは...
「調書のために、話を聞きにきた」
険しい顔をした、エリックだった。
ー*ー
「エリックさん?」
「目が腫れてしまっているぞ」
「...!」
泣いていたことが一発でバレてしまった。
(流石はおまわりさんです...)
「調書ってさっきのこと?」
「ああ、落ち着く時間をあげたいから明日でいいだろうと言ったのだが、上がうるさくてな...すまない」
「俺はいいけど、メルを傷つける質問はなしだぞ?」
「ああ、もちろんだ」
カムイもエリックさんも、私に気を遣ってくれていることが分かる。
「ではまず、事件の発端についてだが...」
「それは俺が悪いんだ。いつの間にか殺気を放ってしまっていたようで...」
私とカムイは覚えていることをできるだけ答えた。
「成る程...では一応確認してくれるか?」
【調書
事件No.812 作成者:エリック警部補
メインストリートにておこった暴行事件である。被害者は少女(十六)、医師(十八)であり、加害者は少女の元・父親である。正確に言えば少女と父親は血縁関係であるが、父親は新しい家庭を持つために少女を追い出した。少女と医師は恋人関係にあり、二人は夕飯の買い物に行っていた。そこで偶然父親とその新しい家族に遭遇、父親と医師が口論になり、父親が医師の左頬を拳で殴り、軽傷を負わせた。その後、医師を庇うように少女が父親の前に立ったが力の差は歴然であった。少女は髪を引っ張られ、右頬を平手打ちされ、全治二週間の中重度の怪我を負った。カルテを証拠として提出、父親が少女に対して繰り返していた暴行についても余罪があるものとみて調査を進めることとする。
暴行の疑いについても少女についてのカルテを証拠として提出する】
僅か十分ほどでこれを完成させたエリックさんは本当にすごいと思う。
それに今更ながら私は気づいた。
「エリックさんって警部補さんなんですか⁉結構偉い人なのでは...」
「俺はそういうのは気にしないんだ。警部補って呼ばれるのはあまり好きじゃない」
「そうなんですか...」
「はい、カルテ」
カムイが十数枚のカルテをエリックさんに渡した。
「たしかに受け取った。任せろ二人とも、必ず牢の中にいれてやる」
「メルが傷つくのは嫌だからね、お願いするよ」
「あの、エリックさん。もしお時間があるのでしたら...あの人と一緒に暮らしていた女性と赤ちゃんが何もされていないのか調べていただけませんか?」
カムイとエリックは顔を見合わせた。
「メルはこんな時でも人の事が一番なんだね」
「安心しろ、俺の部下にすでに向かわせている」
「ありがとうございます」
(あの方たち、何もされてないといいですけど...)
「では邪魔したな。二人でゆっくり休め」
「うん、そうするつもりだよ」
「ありがとうございました!」
調書と証拠のカルテを持って、エリックさんは行ってしまった。
「ねえ、メル。紅茶を淹れてもらってもいいかな?気分転換に少しだけお話しようか」
カムイの気遣いは本当にありがたい。
「はい!」
私ははりきってアールグレイを淹れた。
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