路地裏のマッチ売りの少女

黒蝶

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プロローグ

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「いいか、全て売りつくすまでここには入れんからな!」
父に、外に出されました。
凍えるような寒さのなか、私と一緒に残されたのはマッチ箱だけ。
「学校のクリスマス会、楽しみだね!」
「そうね!」
そんな声がしましたが、私には関係のないこと。
学校になんか、行ったことがありませんでした。
友だちもいない、家族もいない。
一応文字は書けるし、一通りの計算ならできる。けれど、残念ながらそれだけ。


...神様。
私、いい子にします。
ジングルベルもプレゼントも、温かい食事も諦めます。
だから私に...
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