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第16章『消えゆくもの』
番外篇『つもった寂しさ消すように』
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「瞬」
「……なに?」
「来い」
先生は時々強引だ。
だけど、僕が嫌がることはしない。
「その前に、ちょっとだけいい?」
「なんだ」
「…この前はごめん。先生もいなくなっちゃうんじゃないかってどうしても不安になっちゃって…。
どうしても寂しいって気持ちを消せなかったんだ。面倒くさくてごめん」
僕の前からはいつも人がいなくなった。
だったらもう独りでいいって思ってたはずなのに、大事なものが増えていく度考え方が変わったみたいだ。
我ながら面倒くさい性格だと思う。
これじゃあまた先生に迷惑をかけてしまう…だけど、詩乃ちゃんの言うとおり、ちゃんと話さないまままた遠くなるのは嫌だ。
「……はあ」
大きなため息を吐かれて、体がびくびくしてしまう。
流石に怒られるか、呆れられるか…そう思っていたのに、先生からかけられたのは優しい言葉だった。
「おまえは溜めこみすぎだ」
「え…?」
「知ってる。寂しがり屋なところも、素直になれないところも。…あと、不器用なところも」
「怒ってないの?」
やっぱり不安になって、何回も同じことを訊いてしまう。
「怒ってない。ただ、食事はしっかり摂らないと倒れるぞ」
「…そうだね」
そういえば、しばらくご飯を食べていなかった。
食べることを忘れたら暴走しやすくなるから気をつけるようにって言われていたのに、気を抜いたらつい忘れてしまっている。
「何がいい?」
「え?」
「おやつ」
「……ホットケーキ。ホイップクリームとチョコソースのやつ」
「準備室行くぞ」
「うん」
「……なに?」
「来い」
先生は時々強引だ。
だけど、僕が嫌がることはしない。
「その前に、ちょっとだけいい?」
「なんだ」
「…この前はごめん。先生もいなくなっちゃうんじゃないかってどうしても不安になっちゃって…。
どうしても寂しいって気持ちを消せなかったんだ。面倒くさくてごめん」
僕の前からはいつも人がいなくなった。
だったらもう独りでいいって思ってたはずなのに、大事なものが増えていく度考え方が変わったみたいだ。
我ながら面倒くさい性格だと思う。
これじゃあまた先生に迷惑をかけてしまう…だけど、詩乃ちゃんの言うとおり、ちゃんと話さないまままた遠くなるのは嫌だ。
「……はあ」
大きなため息を吐かれて、体がびくびくしてしまう。
流石に怒られるか、呆れられるか…そう思っていたのに、先生からかけられたのは優しい言葉だった。
「おまえは溜めこみすぎだ」
「え…?」
「知ってる。寂しがり屋なところも、素直になれないところも。…あと、不器用なところも」
「怒ってないの?」
やっぱり不安になって、何回も同じことを訊いてしまう。
「怒ってない。ただ、食事はしっかり摂らないと倒れるぞ」
「…そうだね」
そういえば、しばらくご飯を食べていなかった。
食べることを忘れたら暴走しやすくなるから気をつけるようにって言われていたのに、気を抜いたらつい忘れてしまっている。
「何がいい?」
「え?」
「おやつ」
「……ホットケーキ。ホイップクリームとチョコソースのやつ」
「準備室行くぞ」
「うん」
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