未熟な蕾ですが

黒蝶

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問2

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《こういうのはどう?》
《ギア!》
《まだ終わりじゃないよ》
あのときより包丁さばきはよくなった…と、思う。
とにかく相手を寄せつけないように、旧校舎から逃げられないように。
「駄目だって。こっちはこっちで盛り上がろうぜ」
ひな君が後ろからきた大群を止めてくれてる間に、目の前にいる大量の人形もどきを倒さないといけない。
腕や足に負担がかかるけど、そんなことを言っていられる状況じゃなかった。
《近づかないで。次来たら本気で消す》
《××》
何を言っているか分からない相手をひたすら切る。
料理するときの想像をして、なんとか全部片づけた。
「…あ、やば」
ひな君のそんな声が聞こえて後ろをふりかえると、襲いかかろうとする人形もどきが見えた。
《ひな君、鼻と口塞いで!》
ひな君がかがんで目を閉じたのを確認して、持っていた薬袋を投げつける。
《ミギャアア!》
《…最近、使える薬が増えたんだよ》
妖力に近い力が使えるようになったからじゃないかって先生には言われたけど、まさか睡眠薬以外の薬が使えるようになるとは思わなかった。
《水酸化ナトリウムって、一気に体内に入ると大変なことになるんだよ。知ってた?》
相手が消えていくのを確認していると、体に力が入らなくなってその場にしゃがみこむ。
「ちび!」
「あ、はは…」
「あははじゃないだろ。無茶しやがって…」
「大丈夫。ちょっと休めばよくなるから」
僕の体はすっかりいつもどおりになっていて、おどろおどろしさがなくなっている。
「おまえの部屋の場所、あんまり詳しくないから旧校舎の保健室まで行こう」
「大丈、」
「無理するなって。ちゃんと運ぶからおとなしく寝てろ。いいな?」
「……うん」
ありがとうって言いそびれちゃったな。
他にも色々考えないといけないことがあったのに、そのまま意識を飛ばした。


「……?」
次に目を開けたとき、目の前に真っ白な布がうつってびっくりした。
「……」
「あ、先生」
先生は腕をくんで黙ったままだ。
「先生…?」
もしかして、すごく怒ってる?
もう一度声をかけようとして気づいた。
先生は腕組みしたまま寝ているだけだってことに。
腕が痛くてよく見ると、手首に包帯が巻かれている。
窓ガラスに写った顔にはガーゼがはられていて、ちょっとだけ妖力っぽい何かが体の周りを覆うように漂っていた。
「ごめんね、先生」
枕元にメモが置いてあって、ひな君の字で桜良ちゃんのところへ向かうことと労いの言葉が並んでいた。
「まだまだだな、僕」
いつか先生を心配させないくらい強くなりたい。
どれだけ時間がかかっても、この願いだけは叶えてみせる。
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