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白鳥 雪 続篇
第9話
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○「黒羽」
「どうしたの?」
○「できればまた、姉の墓参りに行きたいのですが...」
「勿論だよ!」
こうしてこの日は、雪の姉...花のお墓参りに行くことになった。
○「お盆の時期に忙しくて顔を出せなかったので、気になっていたんです」
「お盆?」
○「一年に一度、亡くなった方が還ってくると云われている日です。それでお墓参りに行ったり色々するのですが...」
雪が細かく説明したあと、はっとした表情を見せていた。
○「申し訳ありません。私はまた長々と...」
「ううん、気にしないで!」
雪は本当に申し訳なさそうにしていた。
花さんのお墓が見えてくると、そこには先客がいた。
●「雪は最近忙しいから、私の方が先になっちゃったね...」
(真緒さんだ...)
私が声をかけようとすると、雪が人差し指をたてた。
●「ねえ、花。雪ね、やっと前を向いて進むようになったんだよ」
○「...」
●「勿論渚や遥のお陰でもあるんだろうけど、挨拶にきたでしょ?」
きっと私のことだ...黒羽はそう直感的に思った。
●「あの子が雪を変えたの。すごいよね、私が何年かけても無理だったことを、一人でやってのけたんだから」
黒羽は嬉しさのあまり、その場にへたりこんでしまった。
●「雪も明るくなって、私もひと安心よ!私にも彼氏ができたの。今度連れてくるね」
真緒さんはそう言って、そのまま黒羽たちに気づくことなく立ち去っていった。
○「真緒さん...」
そう言う雪の目には、涙がたまっていた。
「雪」
黒羽は名前を呼んで、手を握っていた。
その瞬間、雪の瞳から一筋の涙が零れ落ちた。
「どうしたの?」
○「できればまた、姉の墓参りに行きたいのですが...」
「勿論だよ!」
こうしてこの日は、雪の姉...花のお墓参りに行くことになった。
○「お盆の時期に忙しくて顔を出せなかったので、気になっていたんです」
「お盆?」
○「一年に一度、亡くなった方が還ってくると云われている日です。それでお墓参りに行ったり色々するのですが...」
雪が細かく説明したあと、はっとした表情を見せていた。
○「申し訳ありません。私はまた長々と...」
「ううん、気にしないで!」
雪は本当に申し訳なさそうにしていた。
花さんのお墓が見えてくると、そこには先客がいた。
●「雪は最近忙しいから、私の方が先になっちゃったね...」
(真緒さんだ...)
私が声をかけようとすると、雪が人差し指をたてた。
●「ねえ、花。雪ね、やっと前を向いて進むようになったんだよ」
○「...」
●「勿論渚や遥のお陰でもあるんだろうけど、挨拶にきたでしょ?」
きっと私のことだ...黒羽はそう直感的に思った。
●「あの子が雪を変えたの。すごいよね、私が何年かけても無理だったことを、一人でやってのけたんだから」
黒羽は嬉しさのあまり、その場にへたりこんでしまった。
●「雪も明るくなって、私もひと安心よ!私にも彼氏ができたの。今度連れてくるね」
真緒さんはそう言って、そのまま黒羽たちに気づくことなく立ち去っていった。
○「真緒さん...」
そう言う雪の目には、涙がたまっていた。
「雪」
黒羽は名前を呼んで、手を握っていた。
その瞬間、雪の瞳から一筋の涙が零れ落ちた。
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