王子と内緒の人魚姫

黒蝶

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コラボストーリー

2滴目『トランプ大会』・壱(White×Black)

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《黒羽目線》
クッキーが焼けたところで、ついにはじまった。
最初はブラックジャック。
ディーラーとお客に分かれる。
みんなそれぞれ10枚ずつ賭けた。
私の手札はAと8でそこそこだったのだが...
ー*ー「スタンドです」
ー**ー「俺もスタンド」
「ヒット...スタンドです」
「スタンド!」
▼「スタンド」
○「ヒット、スタンドです」
▼「ショウ・ダウン」
ほとんどの人が19や20のなか、一人だけ強者がいた。
ー**ー「ブラックジャックです」
しかも、マークまでしっかり揃っている。
ー*ー「すごいです!」
ー**ー「ブラックジャックはまあまあだから」
これでまあまあなら、私はどうなってしまうんだろう。
▼「強いな。普段からやっているのか?」
ー**ー「仕事が仕事ですから」
カムイがくんは笑って言っていたが、周りの二人は不安そうにしていた。
(どれだけ危険なことをやっているんだろう...)
○「クッキーは...ディーラーは何方でしたか?」
ー*ー「私です」
○「でしたら、渚と黒羽が賭けた分はここに。カムイくんは1.5倍になりますので、十五枚もらえます」
ー**ー「ありがとうございます」
ディーラーより21に近い・同点だった場合は賭けた分がそのまま返ってくる。
負けた場合は没収、ブラックジャックだった場合は賭けた分の1.5倍もらえる。
これを6回繰り返す。
エリックさんが何度もあがって、残りは1ゲーム。
そこでみんなは持ちコインならぬ持ちクッキーを全て賭けた。
だが、みんな後悔することになる。
ー*ー「ブラックジャックです!」
《渚目線》
ブラックジャックは運さえあれば意外となんとかなるものだ。
だが、ディーラーのみが行えるルールが存在する。
ディーラーはもし手札がブラックジャックだった場合、早々に手札を公開し、勝負に持ち出せるのだ。
...つまりこのゲームは、客が手札を知らないうちからブラックジャックが揃えばあがることができる、ディーラーが有利となる。
(まさかメルが運までいいとはな)
▼「20だ」
○「11です」
ー**ー「21、同点プッシュだね」
「17...」
「俺は16、メルの一人勝ちだな」
メルはほっとした様子でカムイの方を見ていた。
本当に仲がいいんだなと、その様子をじっと見ていた。
「メルちゃんたち、仲良しだね」
▼「そうだな」
俺は黒羽の手をさりげなく繋いだ。
黒羽は恥ずかしそうにしていたが、されるがままになっていた。
「雪たちの住んでいる場所で何か有名なものはないのか?」
○「そうですね...ババ抜きってご存知ですか?」
「ババ抜き?」
○「ジョーカーを1枚抜いて、ジョーカーを最後まで持っていた人が負けです」
「そんなものがあるのか...」
○「それと、負けたら罰ゲームを受けるのはどうでしょう?結構定番です」
ー*ー「ルールを覚えられるでしょうか...」
○「まず、手札のなかで数字が同じものが2枚揃ったら、手札から捨ててください。それから...」
いつの間にか、メルたちも真剣に聞いていた。
三人は大きく頷き、次はコインなんて無関係なババ抜きをやることになった。
(ババ抜きなんて、いつ以来だろうな)
《雪目線》
学生の頃、よくみんなでやったのを思い出す。
『今日はジュースを賭けよう』と言って、ほとんど毎回玲音が負けていた。
渚はあの頃から演技が上手く、1度も勝てたことがない。
○「罰ゲームはどうしましょうか」
▼「...特製ジュースを飲む」
○「渚の伝説のジュースを飲むのか?」
「そんなに不味いのか?」
○「はい、それこそ倒れてしまうほどの不味さです」
忍びこんできた強盗集団の口に『液体X』を一撃で渚特製の銃でつっこんだとき、強盗集団全員を病院送りにしたという伝説があるジュースだ。
それ以来『液体X』または『キラー・ジュース』と恐れられている。
○「他の皆さんはよろしいでしょうか?」
ー*ー「はい!」
ー**ー「異論ありません」
○「...では、はじめましょうか」
俺はカードを配る。
それぞれが渋い顔をするなか、メルさんだけはジョーカーを持っていないことが分かる。
(顔に出てしまっている。素直な方だからなのか?)
《黒羽目線》
私は手札が3枚しかないという状態になった。
エリックさんからカードを引く。
(なかなか揃わない...)
ー**ー「あ、あがりです」
1番はカムイくん...と、思いきや。
「俺もあがりです」
▼「俺もだ」
(3人一気にあがるなんて...)
どうやら人数が多いと起こりやすい現象らしく、残ったのは私と雪...メルちゃんだった。
しばらく引いているうち、
○「あがりです」
雪があがってしまった。
ー*ー「...っ」
メルの目がうるうるしている。
ジョーカーを持っているのはメルちゃんで、私が引いてペアになれば、メルちゃんの負けになる。
だが、私は負けたくないと思ってしまう。
(ごめんね、メルちゃん)
《渚目線》
俺があがった時点で男は雪だけ。
つまり、女子が負ける確率が高いということだ。
(女子にあんなものを飲ませられるか)
俺は即興でジュースを作った。
「メルちゃん、ごめんね...」
ー*ー「はわわわ...」
遠くからメルの顔が真っ青になっているのが見えた。
(負けたのはメルか)
▼「飲め」
○「待て、そんなものを...」
雪は色を見て気づいたらしい。
黒羽は申し訳なさそうにして下を向き、他の二人はぽかんとしていて、メルは今にも泣きそうだった。
ー*ー「...っ」
メルは目を閉じて、ごくごくと飲み干した。
ー**ー「メル、平気...?」
ー*ー「これ、美味しいです!蜂蜜と人参が入っていますよね?」
▼「ああ」
『にんじん うらやましい』
俺は余っていた人参を白玉にやった。
ー**ー「普通に美味しいんですね」
「どれだけ不味いのかと思って身構えてました」
○「あれは別のジュースです」
▼「俺は『特製ジュース』としか言ってなかったぞ?...まあ、負けた奴によっては飲ませてやる」
そう言って俺が笑うと、男性陣が青ざめていた。
▼「次の勝負をはじめるぞ」



【次回予告】
加速する遊戯。
?「うっ...」
ついに『キラー・ジュース』の犠牲者が...。
(恐らく)日本にしかないババ抜き、そして新罰ゲーム。
ー*ー「ポッキーゲームってなんですか?」
次回もお楽しみくださいませ。
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読者様方、こんばんは。
何処で終わりにするか、ちょっと迷っています。
やらせてみたいゲームがもしありましたら教えてください。
次回もお楽しみいただけるよう努力します...。
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