王子と内緒の人魚姫

黒蝶

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○○な2人

最強な2人の力を目の前で見たら...黒羽目線

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♪「今日はどこへ買い物に行こうか...」
錬は呑気に歩いていた。
▼「ああ、おまえも買い物か?」
♪「まあね。そっちも買い物?」
▼「まあ、そんなところだ」
「渚、お財布を忘れて...錬もきてたんだね」
私は渚が珍しく財布を家に忘れていたので、白玉を鞄にいれ、届けにきたのだった。
▼「なっ⁉まさか財布を忘れるとは...」
♪「渚、珍しいミスだね」
▼「う、うるせー」
私が少しだけ笑っていると...
▼「黒羽、下がれ」
♪「僕たちの後ろから出てきちゃダメだよ」
「...?うん」
頭のなかがはてなでいっぱいになったが、取り敢えず指示に従うことにした。
▼「おいそこのやつ。...俺らが相手してやるよ」
♪「えいっ」
相手がまだ名乗りもあげていないうちに、次々と敵を蹴散らしていく。
(...すごい)
錬の左に、鉄の棒を持った男が襲いかかりそうになっているのが見えた。
「錬、左!」
♪「...!」
錬は男にまわし蹴りを喰らわせた。
▼「おまえら...許さねえ」
渚は男二人を両手で抱えると、思いきり遠くへ投げた。
...三分もたたないうちに、あっという間に五十人近くいた相手を全員を気絶させてしまった。
「二人ともすごいね...」
(すごいというより少しびっくりした)
♪「そう?僕にとっては普通だよ。...あー、お腹減った!」
▼「そうだな、飯にしよう。おまえもこい。食べる人数が多い方が盛り上がるだろ?」
♪「そうだね!ありがとう、お邪魔します!」
二人ともご飯の話で盛り上がっている。
さっきまで沢山の相手をしていた人たちにはとても見えない。
「二人とも待って!」
木々の葉が舞い落ちるなか、私は二人を追いかけた。
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