554 / 732
赤城玲音 篇
閑話『本当の友だち』赤城 美音目線
しおりを挟む
黒羽が怪我をした。
(恐らく、偶然じゃない)
そんな気がしながら。
黒羽からメールがきた。
《美音
玲音から 二人の出生の秘密について 聞きました。重いものを背負っていたのに、気づかなくて ごめんね。
実を言うと、私も 人魚と人間のハーフなのだそうです。魔王が 海を出ていく私に教えてくれました。私も、美音たちと、同じみたいです。私の 場合は、人魚として暮らしていて、人間になったんだけどね...。
気づかなくて 本当にごめんね。
黒羽》
(文字の勉強、したんだ...)
何事にも一生懸命な彼女を、とても羨ましく思った。
憧れを抱いた、というのが正確かもしれない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
仕事が一段落し、ずっと考えてしまう。
(...黒羽に嫌われたらどうしよう)
また私は、暗い海のような孤独に、堪えられるだろうか...。
「そんなことしない!美音は私の大切な友だちだよ。それはなんでも変わらないの」
...疑問をぶつけたとき、黒羽はこう言って抱きしめてくれた。
◇「うっ...ひっく」
私は時間を忘れて、しばらく黒羽にすがって泣いていた。
子どもみたいだと言われてしまいそうだけど...それでも、流れる涙を止めることができなかった。
今までの人間なら、私から離れていった。
でも、彼女だけは違った。
これが、本当の『友だち』というやつなのだろうか。
彼女は、ずっと側にいてくれるだろうか...。
(恐らく、偶然じゃない)
そんな気がしながら。
黒羽からメールがきた。
《美音
玲音から 二人の出生の秘密について 聞きました。重いものを背負っていたのに、気づかなくて ごめんね。
実を言うと、私も 人魚と人間のハーフなのだそうです。魔王が 海を出ていく私に教えてくれました。私も、美音たちと、同じみたいです。私の 場合は、人魚として暮らしていて、人間になったんだけどね...。
気づかなくて 本当にごめんね。
黒羽》
(文字の勉強、したんだ...)
何事にも一生懸命な彼女を、とても羨ましく思った。
憧れを抱いた、というのが正確かもしれない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
仕事が一段落し、ずっと考えてしまう。
(...黒羽に嫌われたらどうしよう)
また私は、暗い海のような孤独に、堪えられるだろうか...。
「そんなことしない!美音は私の大切な友だちだよ。それはなんでも変わらないの」
...疑問をぶつけたとき、黒羽はこう言って抱きしめてくれた。
◇「うっ...ひっく」
私は時間を忘れて、しばらく黒羽にすがって泣いていた。
子どもみたいだと言われてしまいそうだけど...それでも、流れる涙を止めることができなかった。
今までの人間なら、私から離れていった。
でも、彼女だけは違った。
これが、本当の『友だち』というやつなのだろうか。
彼女は、ずっと側にいてくれるだろうか...。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
92
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる